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地域の魅力を商品に 生徒が開発、販売ー小川高校

 地域の魅力を再発見し、起業家精神を養おうと、小川町の県立小川高校の生徒たちが立ち上げた〝高校生会社〟の成果発表として、「小川高校まるしぇ」が8日、川越市幸町のりそなコエドテラスで開催。生徒たちが自ら開発した商品を販売した。同校、町などの主催で、埼玉りそな銀行などが協力した。

 

自ら開発した地域の魅力の詰まった商品を販売する生徒たち=川越市幸町のりそなコエドテラス

 

 同校の総合的探究の時間「おがわ学」の一環で、地域の企業や金融機関、町、NPO法人霜里学校などとの協働で実施している。生徒たちは地元企業から出資を募り、小川町の魅力が感じられる新商品を開発。販売後、「株主総会」で出資者に報告した後、配当金を付けて返還する。
 2年目の今年は、町内の9社から計14万円の出資を受けた。受講生33人が6チームに分かれ、7種類の商品を開発。和紙を混ぜ込んだ箸置きや、有機農家が生産したカモミールのティーバッグなど、地元の素材を使ったものが多い。
 直径13㌢のクッキーを開発した生徒たちは、交流サイト(SNS)で大判のクッキーが若者に人気があることから考案し、町内の菓子店の協力で商品化。しっとり系で、カボチャとチョコレートが入っている。3年生の三上唯那(ゆいな)さん(18)は「食べ応えがあって、味は『ザ・カボチャ』という感じ」。販売から2時間足らずで完売となり、笑顔で話す。
 芳香剤のアロマスプレーを販売したチームは、小川町の自然をイメージして、キンモクセイなど3種類の商品を開発。3年生の佐藤遥音(はると)さん(18)は「最初は心配だったが、想像したよりも売れて、素直にうれしい。小川町には有機農業や自然など、良いものがいろいろある。授業を通して魅力に気付き、商品にできた」。
 協働して取り組んだ霜里学校の理事長の小田穂さん(31)は「生徒たちには成功体験を感じてもらえて良かった。大人になって町外に出ることがあっても、この体験が小川に帰ってくるきっかけとなればいい」と話していた。

 

=埼玉新聞2025年11月12日付け13面掲載=

 

サイト内の小川高校の基本情報は→こちら

 

学校の特徴~学校からのメッセージ2025~

「駅から近い立地」小川町駅から徒歩3分です。自然豊かな山々や清流に囲まれ、集中して学べる環境が整っています。「おがわ学」小川町の地域資源を題材に探究的な学びを行っています。「進学選抜クラス」勉強合宿や夏期集中講座などを実施し、有名大学に挑戦するクラスがあります。「大きな図書館」校舎とは独立した図書館があり、約5万冊の蔵書を保有しています。最新の本も数多くあり、読みたい本のリクエストも受付けます。

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