熊谷市立富士見中学校(橋本雅之校長、生徒706人)で9月28日、ふれあい講演会が行われ、同校卒業生で俳優の相島一之さん(60)が講演した。「夢を求めて~俳優の仕事~」を演題に母校で講演した相島さんは「人生はたった1回なので、自分の好きなことをやってほしい」と語った。
母校で笑顔を見せながら講演した俳優の相島一之さん=熊谷市立富士見中学校
相島さんは県立熊谷高校を経て、立教大学に進学。同大で20歳の時に友人に誘われて演劇を始めた。その後、脚本家の三谷幸喜さんと出会い、劇団「東京サンシャインボーイズ」に参加。舞台やドラマ、映画などで幅広く活躍するほか、放送中のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でも仏師の運慶役で出演している。
講演で相島さんは中学生の時は優等生だったが、高校からは勉強をしなくなり、2年浪人して入学した大学にもあまり行かなかったことを紹介。大学で友人から「俳優が足りないからやってみない」と誘われ、演劇を始めることに。「周りにいた、たった3人が自分の芝居を『いいよ』と言ってくれ、芝居で飯を食っていくと決めた」と明かした。
質疑応答では、生徒からの「今までやってきた役で一番難しかった役は」「役作りの方法は」「仲の良い俳優や女優は」などの質問に丁寧に答えた。後輩たちに「君たちの未来は無限大。1回の人生なので、自分がやりたいことをやってほしい」とエールを送り、最後はハーモニカも演奏し、会場を盛り上げていた。
=埼玉新聞2022年10月1日付け13面掲載=
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