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大阪国際女子マラソン2位 小林選手 母校の早大本庄高からエール

 大阪市のヤンマースタジアム長居を発着で26日に行われた大阪国際女子マラソンで、小林香菜選手(23)=大塚製薬=が日本歴代10位の2時間21分19秒で2位に入った。母校の早稲田大学本庄高等学院の恩師や同級生、後輩たちからは「感動して涙が出た」などと喜びの声が聞かれ、「これからも楽しんで走って」とエールを送った。

 

小林香菜選手にエールを送る(左から)陸上部顧問の田辺潤さん、矢野健治郎さん、同級生で非常勤講師の栗島優都紀さん=27日午後、本庄市栗崎の早稲田大学本庄高等学院

 

 小林選手は前橋市出身。中学生時代には都道府県女子駅伝に出場するなど、長距離で活躍していた。自己推薦入学試験のα選抜で同校に入学。同校陸上部顧問の田辺潤さん(67)は「これまで女子で都道府県選抜に選ばれるような選手が陸上部に入部してきたことはなかったので、当時は驚きだった」と振り返る。
 同部は練習メニューが与えられるのではなく、自分で考えながら練習に取り組む。同部顧問の矢野健治郎さん(38)は「高校時代は陸上を楽しみたいという感じだったが、走るのが本当に好きだった」と懐かしむ。全国高校女子駅伝県予選では3年連続で1区を任されるなど、部内で実力は抜けた存在だった。
 だが、高校時代はけがが重なり、目立った活躍はできなかった。進学した早稲田大学では陸上部ではなく、ランニングサークルに所属。大学時代に陸上で勝負することを決め、昨春に入社した大塚製薬で練習に励んだ結果、9月に東京で行われる世界選手権の参加標準記録も突破した。
 小林選手は昨夏に母校を訪れて練習を実施。同部2年の山本絢心(あやね)さん(17)は「とても明るくて気さくだった。週末には駅伝の大会があるので、モチベーションが上がった」、同部1年の谷川樺音さん(16)も「本当に陸上が好きなことが伝わってくる。憧れの存在で、自分も陸上を楽しむことを忘れないようにしたい」と話した。
 「高校時代からいつも笑顔だったし、こつこつ走っていた。これからも楽しみながら走ってほしい」。同部の同級生で同校非常勤講師の栗島優都紀さん(23)はエールを送る。小林選手の担任を2年間務めた同校教諭の塚越健司さん(36)も「高校時代から非常に一生懸命で、こつこつ頑張れば結果が出ることを示してくれた」と喜びを語った。
 高校時代から変わらぬピッチ走法で、努力を重ねてきた小林選手。田辺さんは「高校時代はなかなか良い成績が出なかったので、本当に感動したし、涙が出た」と語った。矢野さんも「陸上を嫌いにならず、好きでいてくれて本当に良かったと思う。これからも本人がやりたい走りを実現してもらえれば」と話していた。

 

=埼玉新聞2025年1月28日付け15面掲載=

 

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