狭山市の県立狭山工業高校で2日、アマチュア無線で約400㌔上空を通過する国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する宇宙飛行士と交信した。無線部の生徒を中心に、近隣の小中学生も参加。部員が「Do you copy?(聞こえますか)」と呼びかけると、「聞こえます、どうぞ」と、ISS船長の大西卓哉さんが応答した。
ISSと交信する生徒ら=2日、狭山市富士見の県立狭山工業高校
ISSに非常用として積んでいるアマチュア無線機の定期的なテストを兼ね、NASAが行う教育プログラムの一環で行われた。国内では115回目の実施で、工業高校での実施は初めてという。同高の屋上に高さ約4㍍のアンテナを設置し、ISSが上空を通過するタイミングに合わせて、午後6時7分から約10分間交信した。
ISSとの交信は通常英語で行われるが、大西さんが「日本語で大丈夫ですよ」と話したため急きょ日本語で行われた。「宇宙はどんな景色ですか」「ISSでの生活で楽しいことは」などの質問に、大西さんが「真っ暗な世界で、地球を含めた僕たちが輝いている景色が広がっている」「無重力の不思議な環境での生活。ぷかぷか浮かんでいるのも楽しい」などと答えた。
部長の長沢風芽(ふうが)さん(17)は「宇宙でも地上と変わらない生活をしているのが分かった。前回(違う学校で)失敗したとと聞いてて、うまくいくか不安はあった」と話した。「宇宙が大好き」という日高市の笠原義陽(よしあき)さん(13)は、「大成功でうれしい。大西宇宙飛行士の声は一生忘れない。将来は(宇宙飛行士になって)応える側になりたい」と笑顔だった。
=埼玉新聞2025年4月8日付け11面掲載=
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