埼玉新聞社 高校受験ナビ

小さな恐竜に大きな感性 障害者アート展 あす大宮北高校文化祭で開催

佐々木さん、初の個展

恐竜の絵を描く佐々木秀法さん=3日、さいたま市北区の日進職業センター

 

 知的障害がある佐々木秀法さん(38)による恐竜アートを飾った「小さな小さな恐竜展」が6日、さいたま市北区の市立大宮北高校で開催される。同校の文化祭に合わせた展示で、作品はいずれも佐々木さんが通う就労支援施設「日進職業センター」(同区)の活動で完成させたもの。細かい背景描写や色合いが見どころで、同センターは「アートから垣間見える障害がある人の感性をぜひ感じてほしい」としている。

 

大宮北高に展示される作品の数々(日進職業センター提供)

 

 同センターでは知的障害などのある利用者が軽作業を行う傍ら、昨年からアート活動の時間を設けている。佐々木さんは自閉スペクトラム症の特性があり、恐竜の絵を描くことに強いこだわりがあるという。
 作品は油性マーカーを使用して描かれ、背景の細かい描写や色を重ねることで生まれる光沢感が特徴だ。同センター所長の石留力さん(64)は佐々木さんについて、「アートを自分の仕事と捉え、意欲的に取り組んでいる」と語る。
 これまで近隣の公民館に絵が飾られたことはあるものの、佐々木さんにとって個展は初めて。地域とのつながりを大切にする同センターが昨年から、利用者の社会参加について大宮北高校に相談する中で、今回の個展開催につながった。6日の同校文化祭に合わせて、本館正面2階の昇降口脇廊下展示スペースに作品が飾られる。文化祭終了後も、9月末まで展示予定という。
 会場には二次元コードによるアンケートも設けており、同センター主任の山本真さん(43)は「障害がある人の存在をアートを通して感じてもらい、見た人から何らかの反応があったらうれしい」と期待する。
 文化祭は6日午前9時~午後3時。入場には、同校ホームページで事前予約が必要(5日午後3時まで)。

 

=埼玉新聞2025年9月5日付け10面掲載=

 

サイト内の大宮北高校の基本情報は→こちら

 

学校の特徴 ~学校からのメッセージ2025~

平成26年に理数科を開設、平成28年からは文部科学省指定の「スーパー・サイエンス・ハイスクール」、さらに、令和5年度から全国で年間数校のみ採択される「科学技術人材育成重点校」、昨年度から「ASPnet(ユネスコスクール)」にも加盟となり、全国の理数教育推進校として研究・開発に着実に取り組み続けています。「失敗を恐れず、何事にもチャレンジし続ける生徒の育成」をスクール・ミッションと掲げ、教育活動に取り組んでいます。

カテゴリー

よく読まれている記事

最新の記事

TOP