絶滅危惧種ヌカエビを高麗川や新河岸川で調査を続けている県立川越女子高校生物部に、県から川での優れた活動に贈られる「リバサポアワード」が贈られた。 外来種のカワリヌマエビはこの数年で予想外の速さで川を遡上(そじょう)し、同時に在来種のヌカエビが消える現象が起きている。部員らはこうした現象を踏まえ、県西部の河川で外来種の進出がどの程度なのか現地調査した。
発表する県立川越女子高生物部の生徒ら=埼玉会館
荒川本流の長瀞のほか、高麗川、新河岸川、黒目川など6支流で14回実施した。
調査の結果、「高麗川以外では在来エビが生息していない」「外来種と在来種の分布は季節や年ごとに変動する」「在来エビがいる場所は、護岸工事がされていない自然の環境が守られている」などが分かった。部員たちが「足」で得た貴重な成果。
部員は2、3年生の14人でさいたま市の埼玉会館で開かれた「川の再生交流会2025」に参加し活動報告を行った。「川の再生交流会」は、県の川の再生フォーラムに登録する市民団体(現在774団体)が年に一度集まり交流する。今回は241人が参加した。
部長の2年生加瀬輪(りん)さん(19)は「先輩から引き継いで16年から取り組んできた。初めは川の生き物たちのことを知らなかったが、いまでは活動を楽しんでいる。この賞を励みにこれからも取り組んでいきたい」と話した。
「リバサポアワード」はそのほか荒川流域の水質調査を続けるNPO荒川流域ネットワーク(鈴木勝行理事長、本部・鶴ケ島市)、子どもたちのための川遊びイベントなどが成功している比企自然学校(桜井行雄代表、本部・東松山市)など6団体1個人に贈られた。
=埼玉新聞2025年3月16日付11面掲載=
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