有権者となる若者に議会や政治に関心を持ってもらおうと、春日部市議会は16日、市内の県立春日部工業校高校(斎藤潤校長、生徒数620人)で、意見交換会を開いた。政治・経済の科目を選択している3年生17人が参加。「若者が住みたくなる街」をテーマに議員5人と議論を交わした。
「若者が住みたくなる街」をテーマに市議と意見交換する生徒ら=16日午後、県立春日部工業高校
意見交換会は、開かれた議会づくりの一環として市内の高校を対象に2023年度から始まった。この日は生徒たちが授業で興味を持ち、調べてきた県内外の都市の特色や政策を発表。その内容を踏まえ、「子育て・教育」「観光・産業・経済」など分野別にA~Eの5グループに分かれて話し合った。
議員側から春日部市の現状について説明を受けた後、意見を出し合い、内容をまとめて発表した。「春日部駅周辺を開発して何でもそろう施設を造る」。「観光だけでは人口は増えない。大胆な減税を打ち出してアピールしてみては」。生徒が考えるアイデアはさまざま。春日部を舞台にした人気アニメ「クレヨンしんちゃん」の人気にあやかり、「テーマパークを建ててみてはどうか」といった案も出た。 「春日部駅の高架化など交通都市設計の話が印象に残った。利用する側ではなく、作る側の意見を聞けて参考になった」と岡津天馬さん(17)。政治にあまり関心がなかったという真川気楽さん(17)は「意見交換会を通じて理解が深まった。この経験を生かし、もっと積極的に政治に参加したい」と話した。
議員側のリーダーを務めた吉田稔議員(次世代かすかべ!)は「思っている以上に生徒たちが勉強していて驚いた。われわれと違う目線から貴重な意見を聞けたので、市政に生かしていきたい」と総括した。
=埼玉新聞2025年10月19日付け6面掲載=
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