視覚障害の子に夢を
英国・ウォールバーハンプトンで8月に開催された「IBSAロービジョン(弱視者)フットサル世界選手権」に出場し、世界4位の好成績を集めた鴻巣市出身の日本代表主将・岡晃貴選手(38)が4日、結果報告のため、並木正年鴻巣市長を表敬訪問した。
岡晃貴選手(左)から並木正年市長に「IBSAロービジョンフットサル世界選手権」記念の帽子がプレゼントされた=鴻巣市役所
大会はIBSA(国際視覚障害者スポーツ連盟)主催。岡選手はカテゴリーB3(矯正後の診断で、視力0・1までか視野20度まで)に出場した。予選では、優勝候補ウクライナ代表に0―3で及ばなかったが、トルコ代表に2―1で勝ち、初の決勝トーナメントに進出した。決勝トーナメント準決勝では、イングランド代表に2―2と並び、PK4―5で惜敗。3位決定戦ではスペイン代表に0―9で敗れた。
岡選手は「視覚障害者の子に夢を与えようと頑張っている。日本代表は世界で十分に戦えたと思う。成長できた」と胸を張った。岡選手から並木市長に、大会記念の帽子がプレゼントされた。
岡選手は小学3年からサッカーを始めた。鴻巣中学校、伊奈学園総合高校、文教大学とサッカー部。22歳から5年間小学校教諭を務めた後、IT企業などを経て現在は都内世田谷区でウェブコンサルティング会社「SELECT」を経営する。
30歳の時、網膜に異常が見られる網膜色素変性症と診断され、その2年後、ロービジョンフットサルに出合う。現在は「CLUB VALER TOKYO」に所属。2021、22年に日本選手権で連続優勝している。
並木市長は「世界4位の素晴らしい成績、おめでとうございます。僅差の試合ばかりでした。それにしても、ずいぶん日焼けしましたね」と祝福、ねぎらっていた。
世界選手権の最終順位は次の通り。
①ウクライナ②イングランド③スペイン④日本⑤イタリア⑥トルコ⑦フランス
=埼玉新聞2023年9月6日付け11面掲載=
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