女性正職員の制服を廃止した飯能信用金庫から
「制服の女性職員は事務職、補助職」といった価値観からの脱却などを図ろうと、3月末から女性正職員の制服を廃止した飯能信用金庫は4日、不要になった制服用生地を新座市の県立新座総合技術高校に贈呈した。
贈呈された生地は、ジャケット・スカート用生地約92㍍と夏ベスト用生地約76㍍で、いずれも黒地。製品にした場合、160着分に相当するという。同校は生地を来年度以降の同校服飾デザイン科(生徒数96人)の授業で利用し、制作物の一部は新座市や社会福祉協議会などを通じて配布するとしている。
制服廃止の経緯について飯能信用金庫の細田博美常務理事は、組織の一体感や職責の明確化に一定の機能は果たしてきたとしつつも、「職員の役割期待が変化している中で、全員が営業であるという意識の醸成に制服が妨げとなる懸念があった」と説明。今年度末にはパートタイマー職員の制服も廃止するという。
生地を受け取った新座総合技術高校の池田靖校長は「(服飾デザイン科では)年2回行っているファッションショーなどで材料を大量に使う。このような生地を頂けて感謝の念に堪えない」と感謝した。
=埼玉新聞2022年8月10日付け4面掲載=
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