大会前には染谷選手が
五輪出場の報告のため母校を訪問
東京五輪の空手女子組手61㌔級で染谷真有美選手(28)=テアトルアカデミー=が6日、メダル獲得に挑む。出身は茨城県古河市だが、県境をまたいだ加須市の花咲徳栄高校に進学、さらに帝京大学で力をつけた。本番1カ月前の7月6日には母校の花咲徳栄高を訪れ、五輪の出場報告会に出席した。在校生らは「優勝してほしい」「金メダルに期待」と大舞台に臨む先輩にエールを送る。
染谷選手は花咲徳栄高3年時、全日本選手権で団体優勝している。同校で空手を27年間指導する秋山光世監督(51)は「団体は3人で行うが、先鋒(せんぽう)は大学生の姉・香予選手で、中堅が真有美選手。姉妹で優勝を決めてしまった」と振り返り、「世界選手権でも3位になっている実力の持ち主。金メダルも夢ではない」と期待する。
五輪出場報告会で、染谷選手は「姉の香予と一緒に五輪に出場して金メダルを取ろうと3年間、五輪選考レースに臨んだが、出場枠が5階級から2階級減ったこともあり、姉は出場を逃した。勝つ姿をみんなに見てもらうことで、夢や希望を与えたい。姉の分まで頑張りたい」と意気込みを語った。
長寿樹さん(22)は花咲徳栄高から帝京大と、染谷選手と同じ道を歩んだ。「染谷先輩は帝京大空手道部にも来てくれて一緒に練習した。常に前向きな人で、練習中は誰よりも厳しく、頭を使って戦っているイメージがある」。10月から警視庁に勤務する長さん。「染谷先輩の兄が警視庁にいる。どこか縁を感じる」とも。
花咲徳栄高空手道部2年の山中栞璃(しおり)さん(17)は茨城県結城市の出身で、古河市出身の染谷選手とは3、4歳ごろから結城市の道場で会っていた。「身近な先輩でもある。最近お会いした時は、世界で戦っているオーラを感じた」
空手道部3年の斎藤菜々美さん(18)は1年生の時、染谷選手が道場へ指導に訪れたエピソードを語り、「打ち込み練習で迫力ある突きをもらった。染谷先輩は後輩思いで、いつも笑顔の印象がある。期待するのはやっぱり金メダル」と語った。
染谷選手と高校2、3年生の時にクラスが一緒だった東京都江戸川区の野沢(旧姓橋本)彩音さん(27)は「私はバスケットボール部だったが、空手道部だった染谷さんと仲が良かった。優しくて、いつも笑わせてくれる。応援している。優勝してほしい」と期待を込めた。
=埼玉新聞2021年8月2日付け15面掲載=
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