男子 平野(埼玉栄高)高校生初V
女子 徳田(淑徳大)が初制覇
柔道の県選手権(埼玉新聞社など後援)は12日、大宮武道館で男女の個人を行い、男子は平野匠啓(埼玉栄高)が初優勝した。同大会で高校生が栄冠に輝くのは初。女子は徳田和華(淑徳大)が初の頂点に立った。
平野は2回戦から準決勝まで、内股で一本勝ち。準決勝で前回王者の長浜快飛(県警)との一戦を1分で制すと、決勝では前回2位の多田昌人(県警)から内股で技ありを奪い優勢勝ちを収めた。徳田は準決勝で井上桜(淑徳大)に優勢勝ち。接戦となった河内理純(自衛隊)との決勝では4分20秒に内股を決めて一本勝ちした。
今大会の男子上位6人と女子上位5人、全日本選手権に出場し推薦された女子の小野華菜恵、佐藤果(以上センコー)が関東選手権(3月9日・神奈川)に出場する。
熟練者相手に堂々と
男子決勝 平野匠啓(左)が多田昌人から内股で技ありを奪う
初の高校生チャンピオンが誕生した。埼玉栄高3年の平野が県警や自衛隊に所属する社会人実力者たちを次々に退け、初出場で優勝。「大人が相手でも自信を持って組み合って戦えた。関東選手権を目指していたので突破できて安心」と堂々とした姿を披露した。
決勝の相手は、前回準優勝の多田。開始2分40秒で得意の内股で技ありを奪うと「自分の思い通りにできた。前半にポイントが取れたので、後半は相手の嫌なことを徹底して丁寧に守った」と8分間を優位に進めた。
故郷の静岡から電車で通った神奈川・茅ケ崎一中時代に全国中学大会90㌔超級で優勝。埼玉栄高では2023、24年の全国高校総体の個人100㌔級で2連覇し、団体では24年の全国高校選手権、金鷲旗、全国高校総体の3冠に貢献した。
部活引退後も、進学が決定している天理大の合宿や埼玉県警への出稽古に参加し、先輩たちと鍛錬を積んで力強さは増すばかり。「関東選手権にはもっと強い選手がいるので高校生らしく前に出たい」と熟練者顔負けの積極的な柔道を見せるつもりだ。
楽しんで力発揮
女子決勝 激しい競り合いの中で徳田和華(左)が河内理純の技を冷静にかわす
女子は淑徳大2年の徳田が初出場で新女王に輝いた。「自分なりに楽しんで全部出せればと思って臨んだ。優勝は驚きだけどやり切れた」とうれしそうに話した。
河内との決勝では開始1分で相手に技ありを
奪われるも、「取り返さないといけないと思い冷静に距離を詰めて迫っていけた」。競り合いが続くことを予想し、思い切って接近戦に持ち込んだ。相手に得意な投げ技を仕掛けられないよう「とにかく詰めて前技。二段で入るしかない」と最後は内股で一本を奪った。
3歳から柔道を始め、淑徳高3年時には全国高校総体63㌔級で準優勝。人生初の階級無差別の大会では時間を有効に使い、劣勢をはねのけた。「粘り強く諦めない柔道で一つ一つ勝ち上がりたい」と関東選手権でも持ち味を生かしたい。
=埼玉新聞2025年1月13日付け1、6面掲載=
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