秩父市大野原の県立秩父農工科学高校で14日、ドローン(小型無人機)を使った測量実習が行われた。長瀞町の測量設計会社「南建設」(吉田順一社長)の社員ら指導の下、同校森林科学科の課題研究測量班3年生4人が、ドローン操縦体験と3次元レーザースキャナーを用いた測量技術を学んだ。
ドローン操縦を体験する秩父農工科学高校の生徒=14日午後、秩父市大野原
同社は、将来の技術者育成を目的に、毎年同科の測量実習に協力。今年で6年目を迎えた。吉田社長を含め、従業員の約半数が同校の卒業生。現在は、地域の災害防除や河川改修、街路改良工事などの測量業務で日々活躍している。
ドローン操縦は、同校の農場で実施。生徒4人は同社の社員に飛行ルールや操縦方法を教わった後、小型ドローンの操縦を初めて体験。操縦者とドローンとの距離感や操縦加減などのコツを徐々につかみ、農場の上空を自由自在に旋回させていた。屋内実習では、3次元データの運用や測量設計会社の業務概要について学んだ。
将来、測量士を目指している同校3年嶋田諒さん(17)は「ドローンの操作は思いのほか簡単で、楽しい。学校の授業では学べない測量技術が習得でき、貴重な経験ができた」と笑顔で話した。
同社の吉田社長は「ドローン技術は年々進化し、測量業界には欠かせないものになっているが、地域の企業に就く技術者は少ない。現在は、測量に関するキャリア形成促進プログラムが充実している企業が多いので、存分に利用し、地元で活躍してほしい」と語った。
=埼玉新聞 2024年6月17日付け11面掲載=
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秩父農工科学高校は、農業部(農業科・森林科学科・食品化学科)、工業科(電気システム科・機械システム科)、家庭科(ライフデザイン科・フードデザイン科)の3部7学科を有し、“秩父地域の産業と未来を支えるスペシャリストの育成”を目指しています。本校の3年間は、実践的な学習や部活動、資格取得を通じてたくましく成長することができます。本校は進路実現へのサポートも充実し、就職でも進学でも自分の希望を叶える確かなチャンスがあります。
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