
2023年7月、沼での調査活動の様子=滑川町の国営武蔵丘陵森林公園
滑川町の福田小学校と滑川中学校、滑川総合高校の児童生徒らが協力し2022年9月から、国営武蔵丘陵森林公園内の沼で続けている生物調査と清掃ボランティア活動。かつては町内の沼に生息し、現在は絶滅が心配される国指定天然記念物ミヤコタナゴの自然復帰を夢見る取り組みだ。総勢30人の活動で、地域住民や関係者から大きな期待を集めている。
発表した小中学生と高校生たち。後列左から4人目が金沢光さん=滑川町
この活動は元県庁魚類担当で、埼玉県魚類研究会代表の金沢光さん(72)が指導している。金沢さんは、県教育委員会の天然記念物基礎調査に参加し、県内では絶滅したとみられていたミヤコタナゴを1985年に同町福田地区の沼で発見し、人工受精に成功。その後、自然に返すことを目指しているが、まだ実現していない。金沢さんは「自然復帰には地域の合意や取り組みが大事。そのためにも子どもらの活動こそ宝物。大事に育てたい」と話す。
◆未来に受け継ぐ
先月28日、ミヤコタナゴの保護活動の拠点となっている滑川町エコミュージアムセンターで、この1年間の活動報告会があった。小中学生は福田小学校や滑川中学校の混合3チーム計15人が発表した。
会場では元福田小校長で今は同町教育長の上野修さん(65)や、滑川総合高校の野本志江校長(60)も教え子らの発表を見守った。上野さんは「子から子へ価値ある自然を受け継いでもらいたい。子らの活動は頼もしい」と話した。
活動は2022年9月にスタート。毎月第4土曜日、仕掛け網による生き物調査のほか、水質や透明度などを調べている。このほか、さらに毎月1~2日、草刈りなどの環境整備にも取り組んだ。
◆新たな発見多く
報告会では児童や生徒からさまざまな発表や意見があった。中学1年の女子生徒は「ミヤコタナゴに最高の環境をつくってあげたい」。「水の透明度を調べることが楽しかった」と話すのは小学4年の女子児童。中学1年の男子は「季節によって生き物の数や種類が違った」と新たな発見。「ミヤコタナゴを知らない生徒が多い。多くの人に知ってもらい、協力していきたい」と中学3年の女子生徒は今後の活動に抱負を語った。
高校生は1、2年生7人が発表。水質についてCOD(科学的酸素要求量)やPH値(水素イオン濃度)は生物の生息が可能な数値だとし、今後はさらに、沼に生息する二枚貝の数やその生息条件について調べていくという。柳館快斗さん(16)は「沼の生物は意外と豊かだった」。松木蓮さん(16)は「これからは活動内容をもっと増やしたい」と今後の取り組みに期待していた。
=埼玉新聞2026年3月6日付け7面掲載=
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