夏にかけて増加する痴漢被害を防ごうと、県警鉄道警察隊は1日、さいたま市大宮区の大宮駅で痴漢犯罪防止キャンペーンを実施した。県警職員や鉄道各社の職員、県鉄道痴漢犯罪防止連絡協議会に所属する高校の生徒ら約100人が参加。駅利用者らに痴漢犯罪の防止を呼びかけ、啓発品を配布した。
駅利用者に啓発品を渡す参加者ら=1日午前8時5分ごろ、さいたま市大宮区の大宮駅
首都圏の警察と鉄道各社は、1~15日を痴漢犯罪の撲滅キャンペーン期間として設定。期間中は、ラッシュ時間帯にホーム上で警戒したり、電車内で痴漢防止に関するアナウンスを流したりするという。
また、キャンペーンに先立ち県警は、高校生3人にチカン撲滅PR大使を委嘱。3人は学校で行われる啓発活動に積極的に参加していく。
大使に就任した私立浦和学院高校2年山崎瑠璃さん(16)は、「普段から駅を使うので痴漢をしている人を見たら絶対に声をかけたい」と話した。
同隊によると、昨年1年間に把握した痴漢被害の相談件数は253件。うち約48%が高校生からの相談。今年も4月末時点で83件の相談を把握している。
同隊の及川直美隊長は「痴漢は被害者の尊厳を踏みにじる卑劣な犯罪。被害で困っている人がいたら、すぐに警察に相談してほしい」と呼びかけた。
=埼玉新聞2022年6月3日付け14面掲載=
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