新聞を通して実践的に情報リテラシーについて学んだ出前講座=13日、日高市旭ケ丘の県立日高高校
新聞記者らが講師となって情報リテラシーを学ぶ出前講座が13日、日高市旭ケ丘の県立日高高校(吉沢修校長)で開かれ、1年生約120人が耳を傾けた。交流サイト(SNS)の普及で誰もがどこからでも情報をやりとりできるようになった中、生徒らに発信者としての自覚も求めた。
講師を務めた本紙編集局の吉田俊一編集管理幹は、情報メディアの歴史をひもときながら、SNSの登場によって、「1億総メディア化」時代が到来していると強調。「便利になった半面、不正確な情報が発信されたり、中にはアクセスを稼ぐなどのためにわざとうそやデマを流すケースもある」と、実例を挙げて指摘した。
吉田氏はまた、「テレビや新聞など既存メディアは法律や倫理綱領で公共性が担保されている」と説明。新聞の製作現場の動画を流した上で、1次情報を取材し、何重ものチェックを経て、言葉の使い方にも配慮しながら作っていると語った。
さらに、ネットで情報を受ける際は、①情報源が明示されているか、それは信頼できるか②根拠は示されているかなどを確認し、③最終的には自分の頭でよく考えてほしいと述べた。一方で、誰もが発信者や拡散者になる可能性があるとして、「皆さん方の自覚と良識が問われている」と呼びかけた。
受講した小沢莉子さん(15)は「メディアの歴史や違いなどがよく分かった。毎日、教室に新聞が来るが、あんなにたくさんの人が関わって作っていることも初めて知った」。小野太陽さん(16)は「SNSが生活の一部になっており、偽情報などはひとごとではないと思った。自分も巻き込まれないように注意したい。話を聞いて、新聞に興味を持った」と話していた。
出前講座は、埼玉新聞をはじめ、朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の新聞各社が県内と東京都内で連携して取り組んでいる。
=埼玉新聞2025年3月17日付け11面掲載=
サイト内の日高高校の基本情報は→こちら
学校の特徴~学校からのメッセージ2024~
日高高校では、全館冷暖房完備をしており、快適な環境で勉強に励むことができます。授業や朝学習、放課後等の補修、さらに基礎力診断テスト等を通じて、学び直しと基礎学力の向上、さらに発展学習に取り組んでいます。また、普通科、情報コースに分かれており、普通科の1年次は30人学級で、きめ細やかな授業を行っています。情報コースでは、商業科目の学習も行い幅広い資格取得を目指すことができます。
カテゴリー
よく読まれている記事