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県警と浦和麗明高校で痴漢防止ミニドラマを制作

 県警鉄道警察隊は「痴漢被害を目撃した時」をテーマにミニドラマ形式の啓発動画を制作し、痴漢犯罪防止を広く呼びかけている。動画には私立浦和麗明高校(さいたま市浦和区)の演劇部員8人らが出演。県警の公式ユーチューブで公開している。

 

動画サムネイル(県警提供)

 

 動画のタイトルは「have courage~小さな勇気は大きな安心となる~」。痴漢犯罪防止の講話中に居眠りをした男子高校生が夢の中で痴漢の被害目撃を疑似体験し、痴漢犯罪に対する意識が変わっていく様子をドラマ化した。シナリオは鉄道警察隊が考案。浦和麗明高が「県鉄道痴漢犯罪防止連絡協議会」会員であることを縁に、同隊が出演を依頼し、埼玉高速鉄道(SR)やJR東日本なども撮影に協力した。
 16日、同校で視聴会が行われた。男子高校生役の三瓶由騎さん(17)が2日間の撮影で最も力を注いだのは被害者に声をかけようとするシーンだ。「何度か思いとどまろうとしてしまう気持ちの動きを意識した」という。「演じるまでは『もし違っていたら失礼じゃないかな』と迷っていたと思う」と言い、「目撃した時には自分から声をかけたい。少しでも声かけのきっかけになり、痴漢犯罪が減ってほしい」と力を込めた。
 生徒会長の梅原和奏さん(17)も「被害に遭っている人は声をかけられたら心強いはず。男女を問わず、被害者にも目撃者にもなることを動画を通じて、もう一度考えてもらえたら」と語った。
 同隊の佐藤和則隊長は「痴漢は心に深い傷を与える卑劣な犯罪。被害者に対して、社会全体で手を差し伸べることで、『痴漢を許さない』という機運が高まってほしい」と呼びかけている。同隊によると、昨年一年間の県内の電車内での痴漢相談件数は218件だった。

 

動画を視聴する生徒ら=16日、さいたま市浦和区の私立浦和麗明高校

 

=埼玉新聞2024年4月19日付け14面掲載=

 

サイト内の浦和麗明高校の基本情報は→こちら

 

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本校では、希望者を対象にアジアやヨーロッパへの海外研修を実施しており、異文化を肌で感じ、世界の人々と相互理解を深める経験を得ることができます。また、土曜日や長期休暇を利用して社会見学を実施しています。博物館や美術館、裁判所等を訪れたり、人形浄瑠璃「文楽」の鑑賞をしたりするなど、様々なものや文化に触れることで知見を広げ、進路選択につなげていきます。

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