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県警主催のサマーキャンプで学生らサイバー知識競う

ネット犯罪の手口や対策

 県警サイバー対策課は8日、フィッシング詐欺などのサイバー犯罪に関する若者の理解向上を目指して、さいたま市大宮区で、「SCSCサマーキャンプ2024」を開催した。県内の高校や大学、専門学校から72人が参加し、クイズやすごろくを通じ、インターネットを利用した詐欺の手口や対策を学んだ。

 

県警主催のサマーキャンプに参加し、すごろくで詐欺について学ぶ大学生ら=8日、さいたま市大宮区のソニックシティ

 

 サマーキャンプ開催は昨年に続き、2回目。参加者は学校ごとにチームを組み、クイズやゲームの得点を競った。苦戦したのは公開情報から情報収集を行う「オシント」。画像に映り込む情報から撮影場所を特定するお題で、背景に小さく映る塔などから位置を割り出した。すごろくは、情報セキュリティーの知識を身に付けながら犯罪組織の逮捕を目指す特別製。参加者は交流サイト(SNS)炎上などネット上のトラブルや偽サイトに誘導し情報を盗み取るフィッシング詐欺などに直面し、進行役の県警職員から説明やアドバイスを受けた。
 最後はサイバー犯罪の被害に遭いそうな家族や友人を守るシミュレーションコンテスト。怪しげな激安サイトで購入を検討する家族に「『税込み価格』が『説込み価格』になってる。やめた方がいい」などと機転を利かして説得した参加者らが高得点を得た。
 優勝した東京電機大2年の高鹿大和さん(19)は「セキュリティーの知識はあったが、具体的な事案や対策は初めて知った」と振り返る。クイズの正答数で一歩及ばなかった坂戸西高校2年の小林柊吾さん(16)は「2位になるとは思わなかった」と思わぬ躍進に戸惑い、3位の浦和麗明高校1年の本多優介さん(15)は「(うそのサポート窓口に連絡させる)サポート詐欺は知らなかったら詐欺と気付かないかも。将来のために知識を付けたい」と話した。
 また、同日は一般財団法人日本サイバー犯罪対策センターが7月に実施した「フィッシングサイト撲滅チャレンジカップ」の表彰式が行われた。サイバー防犯ボランティアの募集活動などで貢献したとして、県警が特別賞を受けた。

 

=埼玉新聞2024年8月13日付け14面掲載=

 

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