総合優勝した三郷工業技術高校機械研究部=2日午後、鴻巣市糠田の関東工業自動車大学校
第24回県高校生エコカーコンテスト(埼玉新聞社、テレビ埼玉主催)が2日、鴻巣市糠田の関東工業自動車大学校で開かれ、8校から11チームが参加した。三郷工業技術高校機械研究部が燃料噴射方式部門を制するとともに、総合優勝を飾った。同校の総合優勝は2年ぶり2回目。
コンテストは、部活動や実習でエコカー(低燃費車)の製作に取り組む工業系の高校が対象。50ccエンジン搭載車にカーボンニュートラル(CN)燃料180㍉㍑を入れ、10分57秒の制限時間内に2737・1㍍をいかに低燃費で走れるかを競う。
燃料噴射方式部門では、三郷工技高校がマシン「鯰(なまず)」で快走し、1㍑当たり1268・711㌔の低燃費で優勝した。気化器方式部門では、進修館高校がマシン「オルカ」で1㍑当たり1121・411㌔の低燃費をマークし、優勝した。コンテストの模様は、今月27日午後4時半からのテレビ埼玉情報番組「マチコミ」の中で放映される。
【総合優勝】三郷工業技術高校機械研究部
【燃料噴射方式部門】①三郷工業技術高校機械研究部②川口工業高校機械研究部B③春日部工業高校機械研究部
【気化器方式部門】①進修館高校機械研究部B②狭山工業高校NKRT狭工③児玉高校機械研究部A
【関東工大賞】浦和工業高校浦工レーシングFinal
快走する三郷工技のマシン「鯰」
CN燃料対応うまくマッチ
猛暑の影響で、パンクやエンジンの不調が相次ぐ波乱もあったが、好燃費をマークするマシンも多かった。
とりわけ安定した走行を見せたのが三郷工技高校。ドライバーは前回、気化器方式部門で優勝に導いた3年の古沢柊吾さん。燃料噴射方式部門にシフトしての挑戦だったが、学校でテスト走行を繰り返し、本番に生かした。
来年の全国大会から、ハイオク燃料でなくカーボンニュートラル(CN)燃料になることが決まった。今回、対応するためにCN燃料の大会となったが、古沢さんは「それなりにいい記録が出せた。部長の面目が保てた」と安堵(あんど)の表情。顧問の伊藤稔教諭は「本番でうまくマッチングしてくれた」と褒めた。
前回、総合優勝の進修館は一歩届かず。1~2年だけのメンバーで気化器方式部門の優勝を成し遂げた。ドライバーで1年の江森れいさんは「初めてドライバーをしたが、自分なりによくやれた」と、やり切った様子だった。
今大会が学校として最後になったのが浦和工業と大宮工業高校。両校は統合して来春から大宮科学技術高校になる。浦和工は「浦工レーシングFinal」のマシンで挑んだが、完走ならず。顧問の比企浩太郎教諭は「練習ではうまく走れていただけに、完走できなかったのは悔しい」と残念がった。
=埼玉新聞2025年8月3日付け14面掲載=
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