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県高校総体 サッカー 昌平2大会連続V

西武台を1-0で破る

(最終日、15日・NACK5スタジアム大宮)
 決勝を行い、高円宮杯U―18(18歳以下)プレミアリーグ東地区所属の昌平が同プリンスリーグ関東2部の西武台を1―0で退け、2大会連続6度目の頂点に立った。
 昌平は序盤から押し込まれる展開が続いた。前半に放ったシュートは2本に抑えられたが、GK小野寺を中心に無失点で切り抜けた。後半になるとボールを保持する時間が増え、同13分に山口が左足で均衡を破った。
 優勝した昌平は全国高校総体(7月26、27、29、30日、8月1、2日・福島)に出場する。

 

 数少ない好機をものにした昌平が1―0で西武台に勝利した。
 昌平は前半から押し込まれる時間が続いたが、後半13分に山口が先制点。右サイドでボールを受けると、左足で逆サイドのネットを狙う長めのミドルシュートを決め先制した。守ってはGK小野寺が再三の好セーブでチームを救った。西武台は複数回訪れた決定機を決め切れなかった。

 

 

紙一重で王座譲らず

昌平―西武台 後半15分、昌平の斎藤(右)がヘッドでゴールを狙う

 

 高校年代最高峰で戦う昌平が王者の座を譲らなかった。守勢に回る展開で得た1点を守り抜き、紙一重の勝利を収めた。主将の伊藤は「全国優勝校の重圧の中で、最後まで苦しい時間をしのげた。仲間全員で優勝できた」と勝利をかみしめた。
 序盤から厳しい展開を強いられた。細かくつなぐパスは何度も相手に奪われた。自陣での時間が続き、チーム1本目のシュートは前半25分。山口は「自分たちの思ったプレーができず、相手にうまく誘導されていた」と連係面で苦戦した。
 後半まで続いた苦しい状況は個の能力で打開した。伊藤は「1対1で上回ってこそ昌平のサッカーが出せる」とボランチ陣が中盤で球を落ち着かせた。次第にリズムが生まれると、同13分に山口が右サイドから力強いミドルで均衡を破った。
 守備ではGK小野寺が存在感を示した。前半追加タイムに相手FWとの1対1を阻むと、後半26分にも決定機を阻止。「味方の動きが悪く不安だったが、自分が止めさえすれば負けることはない」と被シュート11本でゴールを割らせなかった。
 昨夏日本一のチームが再び全国の舞台に上がる。県大会では全3戦無失点の堅守発揮も、決勝で攻撃面を課題に残した。芦田監督は「浮かれている場合ではない。自分たちに矢印を向けて力をつけていく」とこの勝利を飛躍の一歩とする。

 

勝負どころの差痛感

前半追加タイム、西武台の太田(右)がマークを振り切りシュートを放つ

 

 80分間を通して内容では上回ったが、結果はついてこなかった。関根監督は「決定機を決めさせてくれない昌平の守備陣と少ない好機をものにするアタッカーが向こうにはいた」と勝負どころの差を強調した。
 昨年の同舞台決勝で1―5の大敗を喫した雪辱を期すため、対策も十分だった。相手を追い過ぎず、自陣深くに入れる前にボール奪取を繰り返した。パスコースの寸断に成功すると、カウンターから何度もチャンスをつくった。
 攻勢を続けたが、GKの好セーブなどで得点を奪えずにいると、一瞬の隙を突かれて見事なミドルシュートを決められた。主将の高倉は「少しの差かもしれないけど、それが結果につながった」と悔しさを隠さなかった。
 攻撃の中心となった杉山は涙を流すチームメートの輪から外れ、喜ぶ昌平の選手たちを一人見つめた。「屈辱を感じつつ(全国でも)頑張ってもらいたいな」と感じていたという。県内の「横綱」の対抗馬として堂々の力を見せた。冬には対等以上の力をつけ戻ってくる。

 

10番が左足一閃 豪快先制ミドル
昌平・山口

 昌平の10番が豪快な先制ミドルを突き刺した。後半13分、右サイドに構えると人見からパスを受けて左足一閃(いっせん)。「ちょうど前が空いていた。悪い流れを断ち切るため、絶対に1本振ろうと思った」と約30㍍先のゴール左隅を正確にとらえた。
 ゴールへの嗅覚はさえ渡っていた。今季はU―18プレミアリーグで9試合無得点ながらも、今大会の準決勝で初得点。「1点取って気が楽になった。周りを生かしつつ、積極的にゴールを狙えている」と好感触をつかみ、チームを勝利に導いた。

 

際立つ存在感で 相手守備脅かす
西武台・太田

 今大会4戦で3得点。頼れるストライカーとして存在感は際立っていた。決勝では決定機を決め切れず、「後ろの選手が苦しい中、点を取って楽にさせたかった」と責任感を持ち悔やんだ。
 裏に抜けるプレーが武器だが、前半追加タイムには個人技も見せた。相手守備をフェイントでかわしGKと1対1の場面をつくるなど、脅威になり続けた。

 

=埼玉新聞2025年6月16日付け7面掲載=

 

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