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秋季高校野球県大会 西部台が初優勝

西武台 逆転で念願初V

(最終日、6日・県営大宮)
 決勝を行い、西武台が山村学園を7―3で破り、1981年の創部以来、春夏秋を通じて初の頂点に立った。
 西武台は1―2で迎えた四回に追木のセーフティースクイズで追い付くと、続く高田の適時二塁打で逆転。この試合で初めてリードを奪うと、七回には中田、粟飯原、戸田の3者連続適時打で3点を追加し勝負を決めた。山村学園は11被安打に2失策と守備から流れを呼び込めなかった。
 優勝した西武台と準優勝の山村学園は秋季関東大会(17~20、24、25日・群馬)に出場する。組み合わせ抽選会は8日に行われる。

 

西武台―山村学園 初優勝を果たし、ガッツポーズでスタンドに駆け出す西武台の選手たち=6日、県営大宮球場

 

 強打と小技で効果的に得点した西武台が山村学園を下し初優勝。
 西武台は1点を追う四回、追木のセーフティースクイズで同点とし、続く高田の適時二塁打で逆転に成功した。3―2の七回には中田、粟飯原、戸田の3者連続長打で3点を追加し勝負を決めた。山村学園は攻撃で3併殺と好機を逸し、守備では2失策と投打に精彩を欠いた。

 

「風」に乗り新たな歴史

西武台―山村学園 4回裏西武台2死二塁、高田が右中間を破る勝ち越しの二塁打を放ち、逆転。捕手渡辺

 

 1981年創部の西武台がついに埼玉の頂に登り詰めた。就任13年目の河野監督は「西武台に風が吹いていた。点差はあっても山村(学園)さんは強いので、勝ててほっとしている」と胸をなで下ろした。
 劣勢でも焦らずに手堅く攻め、追い風を呼んだ。1―2の四回1死一、三塁で追木が同点のセーフティースクイズ。バント練習を人一倍多く行うという追木は「理想通り。めっちゃうれしい」と笑顔。この同点で流れが傾き、逆転へとつながった。
 勝利を決定的にしたのは、1点リードで迎えた七回の攻撃だ。2死二塁から中田、粟飯原が2者連続の二塁打、続く戸田は左中間を破る三塁打を放ち計3点を挙げた。1イニングで4点差をひっくり返した準々決勝の昌平戦をほうふつとさせる強打に西武台らしさが詰まっていた。
 太田、戸田で9回をつないだ投手陣は11安打を浴びながらも3失点。併殺を3度奪ったことが大きかった。六回無死三塁の一打同点のピンチでは、右翼手保田が右飛を捕球し、タッチアップで本塁を狙った三塁走者を好返球で刺した。「持ち味の肩の強さを生かせた」と見せ場をつくった。
 目標に掲げていた「県1位での関東出場」を達成し、竹花主将は「ここがゴールではないが、きょうは喜んでもいいかな」と新たな歴史を刻んだ喜びに浸った。

狙い球絞り 不調払拭

逆転打の1番高田

 不調に苦しんだ西武台の1番高田が鬱憤(うっぷん)を晴らす逆転打で勝利をもたらした。四回、同点としてなお2死二
塁で「前の打席は真っすぐに詰まった。ストレートを初球からいこう」。狙い通りに初球の直球
を右中間にはじき返して走者をかえす二塁打を放った。
 地区予選から県大会の準決勝まで長打はゼロ。単打や四死球での出塁で1番打者として役割は果たしていたが、物足りなさを感じていた。不調のトンネルを抜け出す殊勲の一打に「やっと一本出た」と喜びは格別だ。

 

山村学園

ミスで暗転 肩落とす

6回表山村学園無死三塁、石川の右飛でタッチアップした三塁走者清遠が本塁でタッチアウト。捕手海江田

 

 山村学園が春夏秋通じて初の頂点に片手をかけた2度目の挑戦も、あと一歩及ばなかった。守りからのリズムを攻撃につなげる野球を表現できなかった。主将の斉藤は「ミスが多くて、相手にはなかった。そこの差で負けた」と肩を落とした。
 先制した直後の一回裏が一つのポイントだった。失策の走者を適時打でかえされて主導権を握り損ねた。その後も記録に表れないミスが要所で生まれ、ここまで4試合を1失点で抑えてきた投手陣も粘り切れず。七回に3連続長打で決定的な3点を許した。
 決勝まで30得点を挙げてきた打線は相手と同じ11安打を放ったが、併殺打三つに11残塁。1点を追う六回無死三塁の好機を逸するなど悪い流れを引きずった。先制の適時打など3安打1打点の4番渡辺は「中軸として、チームを勝たせたかった」と悔んだ。
 悲願は来春へ持ち越されたが、「勝ち切ることができず悔しいが、2位になった意味は絶対ある。切り替えてやっていきたい」と岡野監督。まずは4年ぶりの秋の関東大会に視線を向けた。

気持ちが先行 与四球で失点
救援の上田

 山村学園の上田は1点を追う五回から救援して流れを変えるはずだった。直球でも変化球でもカウントがつくれる制球力で五、六回は三者凡退に抑えた。しかし、七回の先頭打者に四球を与えると歯車が狂った。修正が利かず、3連続長打を浴びて3点を失った。
 準々決勝の浦和学院戦では5回無失点の好投を見せたが、決勝では気持ちが先行した。「少し慎重に入りすぎた。先頭へのフォアボールが課題」。敗因を背負い込み、自身の成長へとつなげる糧にする。

 

 

=埼玉新聞2026年10月7日付け1、7面掲載=

 

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