来春の第97回選抜高校野球大会への選考材料となる第77回秋季関東高校野球大会は26日、神奈川県のサーティーフォー保土ケ谷球場と等々力球場で開幕し、関東7県の代表15校が優勝を争う。
埼玉からは浦和実(24年ぶり3度目)と西武台(5年ぶり5度目)の2校が出場。秋季県大会で初優勝を果たした浦和実は26日の1回戦で宇都
宮工(栃木2位)と対戦する。同準優勝の西武台は、27日の1回戦で千葉黎明(1位)と顔を合わせる。
浦和実は創部以来初、西武台は1988年の初出場以来、2度目の選抜大会出場を狙う。関東の強豪校とぶつかる両校の戦力を展望した。
浦和実
軸は左腕Wエース
130㌔中盤の直球に変化球を織り交ぜ打たせて取る浦和実の左腕駒木根
24年ぶりの関東切符を手にした浦和実は、安定感抜群の左腕エースを擁し、20年ぶりの出場を決めた宇都宮工と1回戦で激突する。浦和実も石戸、駒木根の左腕ダブルエースが軸なだけに、投手戦が予想される。
県大会準々決勝で浦和学院を完封した石戸は、計38回?を投げ36奪三振、自責点1で防御率0・23を記録。打者のタイミングを外す変則的なフォームが持ち味だ。鍵を握るもう一人の主戦は力投型の駒木根。高い制球力を誇る直球と変化球の精度で押していく。
チーム打率は3割1分9厘で、特出した打者はいないが役割の徹底が浸透し、堅実な攻撃で得点を狙う。打率6割超えの7番橋口、6四死球5犠打飛と小技が光る8番深谷に、5番野本、6番工藤も打率3割越えと、下位打線も切れ目がない。
全員で役割徹底
浦和実の辻川正彦監督の話
三度目の正直で頑張りたい。県大会でずっとやってきたみんなで守って点を取って、それぞれの役割を徹底する全員野球をやる。
執念見せつける
浦和実の小野蓮主将の話
県大会と変わらず一戦一戦、自分たちの野球をやっていくだけ。一球への執念を関東の強豪校に見せつけて、勝ちにこだわりたい。
西武台
打線のつながり鍵
力強いスイングで打率5割超えを記録した西武台の1年主砲田代
5年ぶりに出場する西武台は1回戦で、千葉大会6試合で1失策と堅守が光る千葉黎明に挑む。西武台は伝統の機動力は成長段階だが走塁への意識は高く、地区と県大会の計7試合でチームで25盗塁を記録した。
攻撃の要はパンチ力がある主将の3番金。1年の4番田代は12安打7打点、打率5割7分1厘と確かな実績を残した。出塁率は高く、主砲としての一発にも期待したい。1番内藤、7番今沢は共に4割超えをマークしているだけに、打線のつながりを意識したい。
投げては27回を投げた左腕加藤爽が背番号1を任された。精度の高い変化球で打たせて取る投球が身上。最速138㌔の右腕吉良、投球フォームを改良中の左腕追木ら投手陣が、一人一人が持てる力を最大限に発揮して最少失点に抑えたい。
粘り強さ生かす
西武台の河野創太監督の話
関東では勝たないと上に行けない。強みである終盤の粘り強さを生かす展開に持ち込んで、県大会と変わらない野球で勝ち進みたい。
全員で勝利つかむ
西武台の金光希主将の話
県大会では自分たちの武器と課題を見つけられた。後半の粘り強さ、しぶとくつなぐ野球をして、チーム全員で関東での勝利をつかみたい。
=埼玉新聞2024年10月25日付け6面掲載=
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