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秋季高校野球関東大会 徳栄13年ぶり4強

甲府工(山梨)に10-0

(21日・山梨県山日YBS)

 第4日は準々決勝2試合を行い、4強が出そろった。県大会を制した花咲徳栄は甲府工(山梨2位)に10―0で六回コールド勝ちした。花咲徳栄は13年ぶりの4強入りを果たし、選抜大会出場を確実なものとした。
 花咲徳栄は一回、1死二塁で笹崎が左中間を破る適時二塁打を放ち先制した。三回に佐伯の適時打で追加点を奪うと、四回に市村の適時打、五回に奥野の左犠飛でそれぞれ1点を追加。4―0の六回には打者10人の攻撃で一挙6点を挙げた。
 第5日は25日、山日YBSで準決勝2試合を行う。花咲徳栄は佐野日大(栃木1位)と対戦する(12時30分)。

 

 花咲徳栄は小技を駆使した効率のよい攻撃で甲府工を10―0で下した。花咲徳栄は一回、岩井が四球で出塁すると鈴木の犠打で1死二塁の好機を築き、笹崎の適時二塁打で先制した。三、五回にも犠打を絡めて手堅く追加点を奪うと、4―0の六回に打者10人の攻撃と打線がつながった。投げては先発の黒川が6回を3安打完封し試合の流れを渡さなかった。

 

小技駆使し主導権

花咲徳栄―甲府工 1回表花咲徳栄1死二塁、笹崎が先制の適時二塁打を放つ。捕手中川=山日YBS球場

 

 巧みな試合運びで力を示した花咲徳栄が13大会ぶりの4強に名を連ねた。来春の選抜大会出場に向けて大きく前進し、岩井監督は「選手たちには(選抜大会を)意識づけして練習を重ねた。狙って取れたことに価値がある」と納得の表情だった。
 堅実な野球で主導権を握った。序盤の3イニングは先頭打者が出塁すると徹底して犠打を使って好機を演出。「走者がたまると投手に重圧がかかる。二塁に送ってから仕掛ける狙い」と岩井監督。計5犠打を駆使して着実に得点を重ねた。
 勝負強い打線は4―0の六回に畳みかけた。1死満塁から笹崎、佐伯の中軸が連続適時打。なお2死二、三塁で本田が低めの直球を右前に運び、10点差に突き放した。本田は「攻める気持ちを出していい打線のつながりだった」と胸を張った。
 投げては先発の黒川が試合をつくった。176球を投じた1回戦から中1日のマウンド。「自分がチームを引っ張らなければいけない」と気迫を表に出し、回を重ねるごとに球威が増した。最速は143㌔を記録し相手打線を手玉に取った。
 19日の法政二(神奈川)戦が選手たちを成長させた。9点差から逆転勝利を飾り、打力に自信を深めた。さらに主導権を握る意識がチームに浸透。主将の本田は「次も負ける気持ちは一切ない。優勝を目指して初回から攻めたい」と力を込めた。

 

打線に勢い呼ぶ一撃

笹崎

 花咲徳栄の3番笹崎が先制の一打で打線を勢いづけた。一回、1死二塁で打席を迎えると「前半の入りが大切。とにかく自分が打ってかえす」と真ん中高めの直球を強振した。打った瞬間にバットを高く放った会心の当たりが左中間を破った。
 1回戦に続き2試合連続で2安打を記録した。高出塁率の1番岩井、小技の光る2番鈴木の後を打ち、3番打者として試行錯誤を重ねている。「まだまだ関東の強豪と対戦できる。自慢の打撃が発揮できるように調整したい」と成長を誓った。

 

 

好機で光る勝負強さ

佐伯

6回表花咲徳栄1死満塁、佐伯が中前適時打を放つ

 

 花咲徳栄の主砲佐伯の勝負強さが光った。三回、2死三塁で外角直球を右前に運びチーム2点目の適時打とすると、六回にも満塁の好機で中前打を放った。「流れがいい中で4番としてチャンスで一本が出たのは良かった」と頬を緩めた。
 県大会で4割3分5厘の高打率をマークした。持ち味の打撃に加え、五回に犠打を決めるなど献身的な働きでチームを支える。「どのチームも4番打者は警戒される。そこで打ってこそチームに流れを呼び込める」と頼もしさがにじんだ。

 

=埼玉新聞2025年10月22日付け7面掲載=

 

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