埼玉新聞社 高校受験ナビ

秋季高校野球関東大会 浦和実惜敗 決勝逃す

(3日・サーティーフォー保土ケ谷)
 第5日は準決勝を行い、埼玉覇者の浦和実は横浜(神奈川1位)に2―3で惜敗し、初の決勝進出を逃した。
 浦和実は二回に野本の中前打や橋口の犠打などで1死二、三塁の好機を築くと、深谷がセーフティースクイズ(記録は犠打野選)を決め三塁走者野本が生還。相手守備の乱れる間に二塁走者工藤も生還し、2点を先制した。守っては先発石戸が粘ったが、2―1の五回に連打を浴びて逆転された。

 

 浦和実は先制点を挙げたが粘り切れず、横浜に逆転負けを喫した。
 浦和実は二回に1死二、三塁の好機を築くと、深谷のセーフティースクイズ(記録は犠打野選)で三塁走者野本が生還。敵失の間に二塁走者工藤も一気に本塁を踏んだ。2―1の五回、先発石戸が連打を浴びこの回2失点で逆転を許すと、その後は好機で1本が出なかった。

 

実りの秋 爪痕残す

横浜―浦和実 2回表浦和実1死二、三塁、深谷がセーフティースクイズを決める

 

 浦和実は神奈川王者と互角に渡り合ったが、あと一歩及ばなかった。辻川監督は「横浜の重圧がすごかった。よく頑張ったけれど、もう少し粘れていれば」と、1点差の敗戦に悔しそうな表情を浮かべた。
 二回に野本の中前打と工藤の犠打野選で無死一、二塁とすると7番橋口は「最低限の仕事をしよう。送ったら絶対に深谷にサインが出る」と犠打で好機を拡大。深谷がセーフティースクイズ(記録は犠打野選)を成功させ、相手守備が乱れる間に二塁走者工藤も本塁を陥れた。
 関東での過去2戦は先行逃げ切りだったが2―1の五回、先発石戸がつかまった。警戒していた相手の中軸に連打を浴び2失点。捕手野本は「3、4番に変化球にも対応されて打たれたのが負けにつながった」と肩を落とした。
 決勝進出こそ逃したが、石戸を軸に初の4強入り。左腕を支えた堅守も躍進の理由の一つだ。強風で打球が押し返される中、外野陣は無失策。相手打者の傾向を研究し、一人一人守備位置を細かく変える。抜かりない準備が結果として現れた実りの秋だった。
 県を初制覇し、24年ぶりに戦った関東で強豪と互角に渡り合い、確かな爪痕を残した。それでも指揮官は「全てにおいて差を感じた。冬に少しでも縮められるようにしたい」と浦和実の底知れない可能性を感じさせた。

 

持ち味生かし先制

8番 深谷

 8番深谷が先制のセーフティースクイズ(記録は犠打野選)を決めた。二回の好機で「県大会から小技でやってきた。決め切るだけだった」と初球を一発で仕留める技術の高さを示した。
 打撃練習では他の選手の2倍、3倍の量を費やしバント練習にこだわった。県大会でも5犠打を記録したが今大会は下位打線が得点に絡めず、準決勝前に6番工藤、7番橋口と共に奮起を決意。「最後に少しでも自分たちらしい野球が見せられて良かった」と持ち味を発揮した。

 

2試合連続 しぶとく完投
エース石戸

 エース石戸が2試合連続完投と、しぶとく投げ抜いた。被安打8、3失点でチームを勝利に導くことができず「勝負どころで抑えられなかった。甘い球を簡単に安打にされて打ち損じてくれなかった」と課題を口にした。
 直球は平均120㌔台だが制球力の良さと緩急で打ち取り、関東大会の3試合で計24回を投げ自責点は4。最後は好打者に打たれ負け「接戦を取り切れる、強豪を倒せるようになりたい」。春までの球速アップを目標に掲げ、もう一段階成長を遂げる。

8回裏横浜2死二塁、ピンチを迎えマウンドに集まる浦和実の選手たち

 

=埼玉新聞2024年11月4日付け7面掲載=

 

サイト内の浦和実業高校の基本情報は→こちら

 

学校の特徴~学校からのメッセージ2024~

本校の校訓は、創設者の教育理念である「実学に勤め徳を養う」です。普通科には5つ、商業科には2つのコースがあります。ひとりひとりの生徒がそれぞれのコースのなかで、学力を高め、資格を取得し、様々な能力を伸ばしていける学校です。「生徒がどれだけ伸びたか」を大事にしています。併せて、運動部や文化部の活動、生徒会活動も活発であり、本校生徒の目は希望にあふれ生き生きと輝いています。

カテゴリー

よく読まれている記事

最新の記事

TOP