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秩父札所の魅力発信 秩父高校生がガイド役

 県立秩父高校(秩父市上町)生徒による秩父札所のガイドツアー「札所へGO!」が3日に行われ、県内外の観光客ら16人が参加した。地域課題の解決に取り組む同校の授業「地域協働探究活動」で結成した「チーム札所」の1年生10人が、秩父札所連合会、秩父地域おもてなし観光公社とタッグを組み、市街地にある札所4カ所を案内。高校生ならではの視点で、各札所の縁起や境内の見どころを解説し、素朴な街並みと山路をたどる札所巡りの魅力を伝えた。

 

秩父札所13番・慈眼寺を案内する秩父高校の生徒=3日午前、秩父市東町

 

 秩父札所は、秩父市と横瀬、皆野、小鹿野町の34カ所に点在する観音霊場で、鎌倉時代の1234年に開創された。同市栃谷の1番・四萬部(しまぶ)寺から、皆野町下日野沢の34番・水潜(すいせん)寺の巡礼道は約100㌔。秩父の風情と古刹(こさつ)を満喫しながら、御朱印巡りなどが楽しめる。
 同校生徒が今回のツアーを企画したのは、「秩父札所は観光客の知名度が低く、もっとピーアールが必要」と感じたからだ。生徒は8月に西武秩父駅周辺でアンケート調査を計100人に実施。観光目的と答えた人のうち秩父札所を知らない人は77%、寺や神社に興味があると答えた人でも56%が秩父札所の存在を知らないことが分かった。
 1年生の浅見結愛さん(16)はアンケートを集計し、「こんなに周知が不足しているとは思わなかった。市内では秩父神社や三峯神社などがどうしても人気が高い。札所巡りは距離が遠すぎる(車移動でも3日間ほどかかる)ため、日帰り客はなかなか選ばないのではないか」と話す。
 メンバーは、アンケート回答者からのアドバイス「もっとイベント情報を発信するべき」を受けて、8月以降、ガイドツアーの全面プロデュースを始動。秩父札所連合会役員のアドバイスや、秩父札所に関するインターネットの反響などを材料に、「初めての人にも伝わりやすい」案内チラシや説明文を制作し、何度もリハーサルを重ねてこの日にのぞんだ。
 ツアーは午前9時半ごろ西武秩父駅前を出発。生徒は、市街地内の13番・慈眼(じげん)寺、14番・今宮坊(いまみやぼう)、16番・西光(さいこう)寺、15番・少林寺の約4㌔の巡礼道を案内し、各寺の本堂や観音菩薩などを丁寧に解説した。
 14番を案内した1年生の中野楽々さん(16)は「緊張してせりふが抜けてしまった部分もあったが、皆さんが真剣に聞き入ってくれた。今は英語の勉強に力を入れているので、今後は海外の方にも宣伝してみたい」と笑顔を見せた。
 志木市からツアーに参加した河野辰郎さん(60)は「高校生の説明のおかげで、新たな発見がたくさんあった。秩父札所は、無理に短期間で全てを回るのではなく、何年かけてでも行く価値がある」と話していた。

 

=埼玉新聞2024年11月6日付け17面掲載=

 

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総合進学・特別進学クラスを設置している。2年次から文系・理系に分かれ、30以上の選択科目から自分に合った授業を選ぶ。補習も充実しており、50以上の講座が開講される。部活動は放送部が全国大会、弓道部が関東大会に出場している。他にもソフトテニス部、柔道部、サッカー部などが県大会に出場している。R5年度からは「県立高校学際的な学び推進事業」の指定校となり、地元をテーマとした探究活動を推進している。

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