今回は、一般的に使われる「入試用語」について説明します。(by スクール21入試情報センター)
高校入試では出願の仕方によって、「一般」と「推薦」に分かれます。
「推薦」は中学校からの学校推薦や保護者推薦、自己推薦など何らかの形での推薦が必要な入試です。「推薦」を受けるためには、内申点(内申書に記載された9科の成績)であったり、中学3年時の通知表の成績であったり、その他会場模試の成績等、何らかの成績に関する基準があり、それを上回る必要があります。
また、多くの場合、欠席日数に制限があることにも注意が必要です。このため、「推薦」入試では、当日の試験に、事前に相談した内容が加味されて合否の判定をします。「一般」は文字通り、出願に成績等の条件がないオープンの入試です。内申書も提出し加味されますが、事実上、当日の学力試験の得点が最も重視される入試となります。
多くの私立高校では「推薦」が「単願推薦」と「併願推薦」に分かれます。「単願推薦」は合格したらその高校に入学することが条件の推薦入試です。また、「併願推薦」は他の高校を第一志望(主に県公立高校や国立高校・一部私立高校の受験を認める高校もある)とする入試です。「単願推薦」の方が成績基準が易しめで、「併願推薦」の方がそれよりも成績基準が高めに設定されていることがほとんどです。この2つの推薦は、出願前に事前相談が実施され、試験当日に大きな失敗がない限りは合格の確度の高い入試となっています。
ただし、最難関の私立高校では単願の推薦入試であっても、成績の基準があくまでも出願の条件となっているだけで、多くの不合格者を出すところもあります。また、併願の推薦入試は実施せず、一般入試しか実施しない高校もあります。さらに一部の高校では推薦の入試は一切実施せず、「一般」のみというケースもあります。東京都の高校では「一般」であっても事前相談を実施し、ある程度の合格の確度をもって入試に望む、併願優遇という制度を行っている高校もあります。
県公立高校は「一般」の入試のみですが、合格したら必ずその高校に入学することが慣例となっています。国立高校の多くは「一般」のみですが、一部に「推薦」を実施する高校もあります。
いずれにしても、ある程度安心して受験をするためには「併願推薦」のある高校を受験校に組み込むことが重要です。また、第一志望を一般入試で受験する多くの受験生の場合、本番の前に「当日の得点が結果に影響を大きく与える入試(一般入試の実力相応校や併願推薦入試でも当日の得点でより上位のコースや類型・特待にチャレンジすることが可能な入試)」を組み込むことをお勧めします。
また、単願推薦などで他の受験生よりも早期に合否が決まってしまう受験生は、他の生徒と同じく県公立高校入試まで学習を続けることが重要でしょう。なぜなら、より高い推薦基準をクリアした生徒と同じ学校で学ぶわけで、入学式までに学力的に追いついておく必要があるからです。そうしないと、3年後の大学入試に大きく影響してしまいます。
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