埼玉新聞社 高校受験ナビ

第5回 『内申点』って何?

 『内申点』とは通知表の9科目の評価

 よく「内申点が良い」とか「内申点が足りない」という言葉を聞くことがあると思います。そもそも内申点とは何でしょう。狭い意味で言えば、学校の通知表の9科目の評価のことです。広い意味で言うと特別活動の記録なども含まれるため少し複雑になります。ここでは分かりやすく前者に絞ってお話をしましょう。

 本来、中学校卒業時点での中1・中2・中3それぞれの9科の学年評定の全てが中学校生活の評価になるはずですが、入試においては、数値を利用する時期・目的が異なるために、ケースによって実際に活用される数値の範囲に違いがあります。

 例えば、多くの受験生が目指す県公立高校であれば、中3の3学期の評定が決まる前に受検をしますから、中1学年評定と中2学年評定と中3の2学期までの9教科の学年評定を利用します。県公立高校においては、志望する高校によって決められた各学年の比率で換算したものが、ここでの内申点ということになります。

 中3で逆転するには人並み以上の努力が必要

 その各学年の比率は1:1:1 であったり1:1:2 だったり学校によりさまざまです。数値上は中3の比率が高ければ高いほど中3生になってからの頑張りで逆転可能だということになります。しかし、少し気を付けてほしいのは、中3の学習内容は前の学年に比べて難しくなるということです。中2までの学習に不足があって、中3で逆転するには人並み以上の努力が必要になる可能性もあります。ですから、今からこつこつと頑張っておく必要がありますね。

 多くの高校で欠席日数などの条件も

 私立高校で個別相談を行っている学校では、中3の1学期(前期)または2学期の通知表評定を参考にするという場合が多いです。学校によって主要3科(国数英)・主要5科(国数英社理)・全9科の中から特定のものを相談材料としたり、中には任意の科目を見るという高校もあります。気をつけたいのは、多くの学校が例えば9科に「1」があったり、5科に「2」があると相談に応じられないという条件を付けているということです。また、欠席日数も条件にしている高校がほとんどです。

 内申点を上げるために今できること

 では、内申点を上げるために今できることは何でしょう。まずは、普段の中学校の授業を真剣に聞き、積極的に参加すること。次に宿題や提出物などに、忘れずに、真剣に取り組むこと。そして、定期テストで目標点が取れるようにしっかり学習することです。評価は総合的に見て決定しますから、テストで良い点が取れただけでは「4」や「5」にならないことが多いです。

 また、内申点はどれくらいとれば良いのかということも気になるでしょう。これは目標とする高校によって異なりますが、少なくとも得意な科目は「5」を目指すことと、どんなに苦手な科目でも「3」を取る努力をすることが重要です。(by スクール21入試情報センター)

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