男子は埼玉栄が逆転で頂点
(最終日、21日・サイデン化学アリーナ)
男女の決勝までが行われ、女子の細田学園が2年ぶり16度目の優勝を飾り、男子の埼玉栄が2年ぶり9度目の栄冠を獲得した。両校は全日本高校選手権(来年1月5~9日・東京体育館)に出場する。
女子第1シードの細田学園は準決勝でノーシードの花咲徳栄に2―0のストレートで勝利すると、決勝は前回王者で第2シードの春日部共栄に3―1で競り勝った。男子第1シードの埼玉栄は準決勝で第4シードの春日部共栄を2―0で下すと、決勝は2連覇を目指した第2シードの昌平を3―1で退けた。
攻撃に魅力秘める
昨年と同一カードの決勝。女子の細田学園の選手たちは、6連覇を阻まれた相手への雪辱を果たし、歓喜に包まれた。伊藤監督は「あの手、この手、3の手を尽くした。選手たちはやるべきことをやってくれた」と2年ぶりの優勝を喜んだ。
第1セットを先取したが、第2セットでレフトが徹底マークに遭った。思うような攻撃ができず、接戦の末に献上。すかさず指揮官が動き、「攻撃をずらして相手を翻弄(ほんろう)した」とセッターを代え、攻撃に幅を持たせた。
戦略がずばりとはまり、第3セットを制すと、第4セットでも相手を圧倒した。細田学園の代名詞と言えば、粘り強いレシーブから我慢比べを制するバレー。だが、今年のチームは攻撃力が武器だ。レフト渡会をはじめ、強いアタックを打てる選手が多数。その強みを最大限に発揮した勝利だった。
攻撃力がある分、守備には不安を残すなど課題はある。それでも、15得点を奪ったライト寺田は「全国でも戦える自信がある。ベスト8以上を狙いたい」と、早くも気合十分だった。
力で圧倒 終盤制す
だいだい色のユニホームが再び王座に戻ってきた。男子の埼玉栄が決勝で前回覇者の昌平を下し、2年ぶりの栄冠。伊藤監督は「序盤は動きが硬かったけれど、第2セットからリラックスして楽しんでいた」と満面の笑みを見せた。
第1セットは昌平の勢いに圧倒されて落としたものの、第2セットは粘り強く食らい付いて同点に追いついた。そして、試合の勝敗を分けたのは、1―1の第3セットだ。流れをつかもうと果敢に攻めてくる相手に苦戦し、21―24とあと1ポイントを許したらセットを失うピンチ。そんな状況でも埼玉栄の選手たちは落ち着いていた。「あとを考えず、打ってやろう」と工藤。サーブとスパイクをお見舞いし、5連続ポイントを奪って逆転に成功。このセットをものにすると、第4セットは圧倒的な力で相手をねじ伏せた。
2年ぶり全国大会出場を決めて喜ぶ選手たち。主将の伊東聖は「センターコート(準決勝、決勝)を目指して戦いたい」と力を込めた。埼玉の代表として、大舞台に挑戦する。
=埼玉新聞2021年11月22日付け7面掲載=
関連記事
サイト内の
細田学園高校の基本情報は→こちら
埼玉栄高校の基本情報は→こちら
カテゴリー
よく読まれている記事