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第107回高校野球埼玉大会 シード16校戦力分析【4】

Aシード 叡明

飛躍遂げ夏の頂点へ

鋭いスイングでチームの得点源になる叡明の5番笘

 

 春に飛躍を遂げたAシードが甲子園初出場を狙う。春季県大会は、チーム防御率0・96の堅守で準優勝。初の関東大会出場を果たした。中村監督は「投手中心で守り、攻撃につなげる。どこが相手でも戦い方は変わらない」と堂々と迎え撃つ。
 田口、増渕の両右腕が躍進の立役者に。最速142㌔の田口は県大会で28回を投げて自責点は1。関東大会では山梨学院を相手に中継ぎ登板し、5回?を2失点に抑えた。背番号1の増渕は制球力の高い力投派。1年右腕清水にも注目だ。
 打線は各打者が役割に徹してチーム打撃が浸透した。上位は、チーム一の走力を誇る1番根本、攻撃的な2番青木、3番田口が好機をつくる。2年で4番の赤城は小技も使える万能型。春季大会打率4割8分の笘、勝負強い細沼がかえしたい。

 

Cシード 大宮北

強打生かし一戦必勝

巧みな配球と強肩で投手陣を鼓舞する大宮北の捕手橋本

 

 春季大会は地区予選から勝ち上がり、60年ぶりに8強入り。勢いそのままに、強打を印象づける夏にする。佐々木監督は「Cシードは意識せずに自分たちの野球を見つめたい。やることは変えずに一つずつ勝ち進む」と一戦必勝を誓った。
 打撃陣はそれぞれが役目を全うする。野球IQの高いリードオフマン延原が塁に出れば、2番伊藤が足と犠打を絡めた攻撃で好機を演出。長打力のある橋本、茂木が一本でかえす。下位にはパンチ力のある柴田、出塁率の高い関口が控える。
 投げてはエース左腕の伊藤が試合をつくる。最速は125㌔ながら、変則投法で相手打者を翻弄(ほんろう)。制球力のある延原、柏倉の両右腕が脇を固める。扇の要橋本は強肩で投手陣を鼓舞。県大会3試合で1失策の守備陣が投手を支えたい。

 

Dシード 市浦和

少数精鋭で8強狙う

 総部員数は28人。少数精鋭でシードの意地を見せたいと意気込む。鈴木監督は「春季大会ではエースの北村に頼り切りだった。個々のレベルを上げ総合力を上げていきたい」と文字通りのチーム一丸を掲げている。
 選手一人が複数ポジションを務めることを前提にトレーニングに取り組み、全員で補い合うことを意識している。3年が6人しかいないため、2、1年生の成長が期待されるが、軸となる最上級生が機能しない限りは安定感を欠くという。
 投手は最速140㌔左腕の北村を中心に、多彩な変化球を操る左腕小林もゲームをつくれる。春季大会の3試合で3盗塁と俊足の1番折笠、長打が打てる3番北村と4番野瀬で得点を狙う。公立勢から一歩抜け出し、まずはベスト16以上を目標とする。

 

Dシード 聖望学園

調子の起伏整え挑む

 春季県大会では、選抜大会で4強に進出した浦和実相手に勝利した。自信を胸に快進撃といきたかったが、3回戦の早大本庄に敗れ起伏の激しさを見せてしまった。浮中監督は「調子の良さの継続が課題」だと実感する。
 3年生主体のチームで投手の中心は右腕の中村。下半身の強化に力を入れ夏に向けて順調な仕上がりだという。制球力と緩急でゲームをつくれる右腕の大淵も控える。140㌔オーバーの直球を持つ鶴渕が安定すれば投手陣は充実度を増す。
 打線は長距離砲が少ないため、つなぎの野球に徹する。次の塁を積極的に狙う1番近藤が出塁すれば、エンドランなどの策も広がっていく。主軸を打つ大羽はミート力があり、変化球への対応力もある。一試合でも長い夏へ一戦必勝を期す。

 

=埼玉新聞2025年7月7日付け7面掲載=

 

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叡明高校の基本情報は→こちら

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さいたま市立浦和高校の基本情報は→こちら

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第107回高校野球埼玉大会 シード16校戦力分析(全4回)

 【1】浦和学院/松山/川口工/伊奈学園

 【2】川越東/花咲徳栄/狭山ヶ丘/上尾

 【3】市川越/早大本庄/西武台/山村学園

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