歴史塗り替え悲願
昌平―叡明 初優勝が決まり、マウンド上で喜びを爆発させる田口(中央)ら叡明の選手たち=27日、県営大宮
第107回全国高校野球選手権埼玉大会は27日、県営大宮球場で決勝を行い、Aシード叡明が昨夏準優勝の昌平を5―2で下し、初優勝と春夏通じて初の甲子園出場を決めた。叡明のこれまでの最高成績は99回大会の8強。快進撃を続け頂点まで上り詰めた。
叡明は二回、2死二塁で細沼が中前適時打を放ち、先制に成功。1―2の六回には笘、細沼に適時打が生まれ、3点を奪い逆転した。九回2死二塁で田口が右前適時打を放つなど最後まで攻撃の手を緩めなかった。投げては先発の増渕が8回2失点の好投。九回には右腕田口がマウンドに上がり、盤石の継投で試合を締めた。
優勝した叡明は全国高校野球選手権(8月5〜22日・甲子園)に出場する。
初の甲子園出場を決め、校歌を斉唱する叡明の選手たち
どちらが勝っても初優勝。約1万8千人の観客が見守った一戦で叡明が埼玉高校野球界の新たな歴史を築いた。埼玉大会の初優勝は2校出場の記念大会を除き、2001年の花咲徳栄以来24年ぶり。春、夏と次々に自チームの記録を塗り替えてきた叡明が悲願の甲子園出場を決めた。
2017年の夏、創部初の8強に進出。一昨年、昨年は5回戦に進むなど、近年〝叡明〞の存在感は増していた。しかし、現チーム発足時は「一番弱い世代」との声もあった。昨夏のベンチ入り選手は田口、根本、笘の3人のみ。新人戦でコールド負けを味わい、秋季県大会も3回戦で敗退した。
飛躍の契機は3月の関西遠征だった。選手たちは選抜大会で4強入りした浦和実に感化された。寮がなく、県内出身選手が多い。投手中心の試合づくりなど共通点の多いチームに、自分たちの可能性を重ねた。「彼らの目の色が変わり、成長がすさまじかった」と中村監督。春季県大会は初の準優勝を果たし、関東大会に進んだ。
今夏は初のAシード。重圧にも屈せず、準々決勝までの5試合をコールド勝利で突破した。常に中心的存在だった田口は「戦いながらチームが強くなった。5回戦の山村国際戦でもう一段上がった」と話す。準決勝は延長十一回タイブレークにもつれた接戦を制し、粘り強さを示した。
決勝の戦いぶりはチームの成長の証し、そのものだった。先発増渕、2番手田口の両右腕で相手の強力打線を2失点に抑えた。攻めては上位から下位まで、切れ目のない打線を体現。主将の根本は「個の能力では勝てない。チーム一丸であと一つ足りなかったピースが埋まった」と会心の勝利だった。
就任6年目で初の甲子園出場を決めた中村監督は閉会式後、選手たちの手によって胴上げされ、6回宙を舞った。「OBたちの紡いできたものを崩さずに、20人の3年生が中心となって頑張った。本当に夢のよう」。新チーム発足後の低評価を覆すべく積み上げてきた日々が、集大成の夏に報われた。
初の甲子園出場が決まり、至福の表情で胴上げされる叡明の中村要監督
進化証明 埼玉に新風
叡明が昌平を5―2で振り切った。先発の増渕が8回7安打2失点と好投し、継投した田口は1回を無失点に抑えた。打線は六回に打者一巡で3点を挙げるなど投打がかみ合った。
1―2の六回1死二塁で笘の左中間への適時三塁打で同点。1死満塁から細沼の2点適時打で勝ち越した。九回には田口の右前適時打でさらに1点を加えた。
昌平は0―1の三回に暴投で追い付き、五回に桜井の左中間ソロで一時勝ち越したが、六回以降は2安打に抑えられた。
役割全う 満点の攻撃
昌平―叡明 2回表叡明2死二塁、細沼が中前へ先制打を放つ。捕手斎藤
埼玉高校野球界に新風が吹き込んだ。叡明が秋、春、夏を通じて初めての頂点に君臨。初のAシードとして堂々たる戦いぶりを貫いた。中村監督は「重圧もあったし、どの試合も苦しかった。1試合ごとに自分たちのやるべきことを果たしてくれた」と選手たちに賛辞を贈った。
大一番で頼れる中軸が躍動した。1―2の六回、相手投手を攻略し打者一巡の攻撃。1死から4番赤城が右前打で出塁すると5番笘が左中間を破る三塁打を放ち同点とした。さらに細沼の一打で2点を追加。主将の根本は「それぞれが役割を全うして打線となった。満点の攻撃」と胸を張った。
準優勝した春季県大会から打順を変更せずに今大会を戦った。中村監督は「バランスがすごくいい。どこからでもつながる」と自信を口にする。二回はチーム随一の小技を駆使する高野の犠打から先制。九回の追加点は出塁率の高い1番根本が四球を選び生還するなど、そつのない攻撃が随所に見られた。
相手投手への対策も万全だった。序盤は140㌔台の速球を捨て、変化球に的を絞った。三回までの4安打は全て変化球を捉えたもの。根本は「練習から緩めのボールをしっかり振っている。速球もタイミング一つ」と練習の成果を発揮。中盤以降はコンパクトな振りで直球を仕留めた。
投げては増渕、田口の盤石リレー。先発増渕が8回2失点の好投で試合をつくると、九回に田口が登板。先頭打者に安打を許しピンチを招くも「九回は両チームの意地がぶつかる。自分はこれまで誰よりも練習してきた」と気迫の投球。左飛で3アウトを取ると歓喜の輪の中心になった。
自信を持つ2本柱で強打の昌平打線を9安打に封じた。何度も芯で捉えられても守備は地に足が着いていた。三塁手高野は「日頃からグラブを下から出すことを徹底している。ポジショニングも完璧だった」と話した。鋭い打球にも対応し、無失策で支えた。
現チーム発足時から叡明の選手たちは着実に力を付けてきた。チーム一丸となって甲子園へと足を踏み入れる。根本は「まだ実感は湧かない。夢の舞台でもこれまでやってきたことを変えず、叡明の野球を示したい」。目標は全国1勝。憧れの聖地で再び歓喜の校歌を響かせる。
2度の殊勲打 努力結実
細沼
驚異の8番細沼が2安打3打点とバットで精彩を放ち、勝利の立役者となった。二回に先制打を放ちチームに勢いをもたらすと、同点に追い付いた直後の六回1死満塁で第3打席が回ってきた。中村監督から「満塁に強いおまえなら打てる」と送り出されると、内角高めの直球を中前にはじき返し、勝ち越しの2点適時打となった。
打順は下位の8番ながら「ピッチャーの前だから自分が走者をかえす」と安打への執念は人一倍強い。今大会では2回戦から全6試合で安打を放ち、打率は4割を超えていた。好調を維持していたが「準決勝では自分のエラーで失点した。絶対に打ちたかった」と気合を入れて決勝に臨んだ。
冬場にバットを振り込んだことで打力が向上した。「最も苦しかった時」というこの期間は、素振りや連続ティーなどで毎日500スイング以上、それを1カ月間行った。成果としてスイングスピードは10㌔上がり、140㌔台を記録した。決勝で放ったゴロで野手の間を抜く2本の適時打は、努力のたまものだ。
打撃だけでなく守備にも自信を持つオールラウンドなスタイルが持ち味。目標とする選手は、同じ二塁手でプロ野球・広島の菊池だ。甲子園出場ついては「まだ実感がない」としながらも、「自分たちがどこまでやれるのか挑戦したい」と全国の強豪たちとの戦いに胸を躍らせた。
〝生命線〟大一番で輝き
先発 増渕
8回2失点と好投した叡明の先発増渕
「田口のチームと言われて悔しかった」―。田口とは背番号6ながら準決勝の山村学園戦で11回を投げ抜いた叡明の中で最も信頼が厚い右腕。その同学年のライバルに追い付くべく努力を重ねてきた背番号1の増渕が、夢の甲子園が懸かった決勝の先発マウンドで最高の投球を披露した。
生命線であり、磨いてきた右打者の外角低めの直球の精度が抜群だった。昌平のプロ注目の4番桜井には少し中に入ったところを左中間席へ運ばれたが、強力打線相手に一度も連打を許さず8回7安打2失点。準決勝の田口の熱投が刺激になったようで「気合を入れて、自分が勝たせる気持ちだった」と拳を握った。
もともと好素材だったが、四球の多さが課題だった。それでも昨秋以降、投球フォームの修正を重ねながら、右打者の外角へ投げ切る練習を徹底。ブルペンで放る球数が多くない分、一球ごとに捕手と改善点などを確認し合った。数字が成長を物語る。今大会は決勝まで18回を無失点、与えた四球もわずか1だった。
そして迎えた大一番での快投にベンチで見守った内田部長は「増渕は本当に良くなった。もう二枚看板です」とうれしそうだ。初の聖地へ「実感が湧かない」と、はにかんだ右腕。「真っすぐで押していきたい」と短い言葉に決意を込めた。
弱気克服 自信の一打
同点打の苫
6回表叡明1死二塁、左中間への同点三塁打を放った笘が一塁を回る
○叡明 5番笘が流れを引き寄せる同点打を放った。1点を追う六回、1死二塁から外角に来た141㌔の直球を逆らわずに左中間に打ち返し、走者1人を生還させ自身は三塁に到達。五回に勝ち越された直後の攻撃だったが「焦りはなかった。前の打者がいい場面で回してくれた」と落ち着いた様子で語った。
決勝の舞台で劣勢を打開する一打を放つ強心臓ぶりを発揮したが、「弱気なメンタルが課題だった。自信が持てるまで練習した」と明かす。努力に裏打ちされた一振りで勝利を手繰り寄せた。甲子園での目標は「ホームラン」。自身の力に疑いはない。
活気戻す主砲の生還
4番の赤城
○叡明 頼れる主砲・赤城の勢いは決勝でも衰えなかった。六回1死無走者。「前の回に逆転されて雰囲気が少し沈んだ。もう一度流れをつくる」と右前打で出塁し、暴投の間に二塁を陥れると、5番笘の三塁打で同点のホームを踏んだ。4番の一打で活気を取り戻したチームはこの回3得点し、再び勝ち越した。
準決勝の山村学園戦では延長タイブレーク十一回に相手を突き放す一打を放つなど、準々決勝から3試合連続のマルチ安打。全7試合で3割5分近い打率を残すなど、好調を維持し続けた。「3年生を甲子園に連れていくという願いがかなってうれしい」。聖地でも、最高の恩返しをする。
自らが生きる道 磨いた犠打光る
高 野
○叡明 0―0の二回無死一塁。「つなぎの6番」としてチームを支えた高野が、迷いなく初球を一塁側に送りバントを決め、先制点を演出した。「すごいバッターじゃないので、小技で揺さぶって後につなぐのが自分の役割」と自らが生きる道を見つけ、磨きをかけてきた。
大会を通して7犠打を成功させ、確実性も光った。「一回失敗しても、自信があるのですぐに切り替えられる」といいイメージがあるからこそ、思い描いたプレーができる。甲子園に向け、「1点でも多くもぎ取りたい」と貪欲な姿勢で甲子園での1勝をもたらす。
ナインのひと言
①増渕隼人投手 叡明史上初の甲子園。自覚と責任を持ち、一戦必勝でやりたい。
②林舜朔捕手 ベンチ・スタンド一体となって、チームで全員野球を貫きたい。
③赤城翔一塁手 努力が実を結んだ。甲子園ではつなぐ4番で、得点につなげる。
④細沼慶聡二塁手 甲子園でも勝負強い打撃で打点を稼ぎ、投手を楽にさせてあげたい。
⑤高野歩三塁手 勝ててうれしい。打撃でも役割を果たし、自慢の守備も見せたい。
⑥田口遼平遊撃手 夢舞台に立てることがうれしい。甲子園で勝って校歌を歌いたい。
⑦三枝塁左翼手 スタンドとつかみ取った甲子園。積極プレーでチームに貢献する。
⑧根本和真中堅手 支えてくれた方々に感謝の気持ちを持って、プレーしたい。
⑨笘大悟右翼手 自慢の打撃で鋭い打球を放ち、甲子園で成長した姿を見せたい。
⑩山本翔太投手 先輩の勇姿を見るいい経験だった。甲子園メンバー入りを目指す。
⑪田村響希投手 チーム全体で勝った試合だった。初出場で初優勝を目指して頑張る。
⑫青木柚吾捕手 守備のリズムで流れをつくれた。夢の舞台に立つことができてうれしい。
⑬梅木太賀一塁手 勝つ気持ちで相手を上回れた。甲子園でも打撃で貢献したい。
⑭山口稜久二塁手 チームで成長できた大会だった。県代表の誇りをもって戦いたい。
⑮鈴木彩生三塁手 自分たちのつなぐ野球ができた。甲子園でも一戦必勝で戦い抜く。
⑯長島輝平遊撃手 甲子園は憧れの舞台。3年生とまだ野球ができるのがうれしい。
⑰本間健太一塁手 3年生の魂が前面に出ていた。一日でも長く先輩と野球がしたい。
⑱内田成海外野手 率直にうれしい。甲子園でも足と声を意識して優勝を目指す。
⑲樋上颯外野手 応援してくれた人に感謝して、甲子園でも声でチームを盛り上げる。
⑳鈴木隆夢投手 持ち味の堅守を発揮できた。自分たちの野球で絶対日本一になる。
昌平 混戦の夏 存在感残す
三度の壁 再起誓う
またしても甲子園に手が届かなかった。ノーシードからたどり着いた2年連続の決勝の舞台。昌平は一時リードを奪ったが、逆転負けを喫し涙に暮れた。3度目の決勝も勝利ならず、岩崎監督は「何かが足りない。きょうの映像を見てしっかり負けと向き合う。何度はね返されても諦めない」と決意を固めた。
先発窪田は六回に1死から2連打を浴びて1点を失い、2―2とされたところで長身右腕の東川にスイッチ。1死三塁でマウンドを託された東川は連続四死球で1死満塁とピンチを広げ、3番手の木下雅が逆転打を許した。岩崎監督は「東川は球威があってインコースに力のあるボールを投げられる。きょうは結果が出なかった」と投手交代が勝敗を分けるポイントとなった。
五回までは毎回の7安打。三回に暴投で追い付き、五回2死から桜井の左中間ソロで一時勝ち越した。2―5で迎えた九回、2死一、三塁の一打同点の場面をつくった。3番諏江は「(4番の)桜井に回すつもりだった」。主砲につなぐ気持ちで打席に立つも左飛に倒れた。準決勝まで打率4割超、2本塁打の好打者の打席で幕を閉じた。
4回戦では昨夏の決勝で敗れた花咲徳栄に延長タイブレークのサヨナラ勝ちで雪辱。ノーシードながら地力の高さを示すと、選抜4強の浦和実との準決勝は1―0でサヨナラ勝ちし、「今年こそは」と予感させる戦いぶりを演じた。
秋は県大会3回戦、春は県大会1回戦で敗退。悔しい思いをした分、夏に懸ける思いは強かった。1年から不動の4番を務めた主将の桜井は「本当に悔しい。(1学年上の代は)準優勝が多く、秋と春は勝ち上がれなかった。みんなで助け合ってきた。感謝したい」と一丸となって夏を戦った仲間たちに感謝した。
5回裏昌平2死、桜井が左中間へ本塁打を放つ。捕手青木
長距離砲 成長の一発
今大会初本塁打 桜井
●昌平 1―1で迎えた五回2死で、4番桜井が左中間にソロ本塁打を放った。
その前の打席はいずれも好機で凡退していた。3打席目で初球の129㌔の直球を捉えた主将は「最初は思ったより緊張していたが、ホームランを打って流れを持ってこようと思っていた」と今大会自身初の本塁打を振り返った。
1年から主軸として試合に出場してきた長距離砲が見せた、高校通算49本目の意地の一発だった。準決勝までの打率は5割を超え、チームトップの10打点をたたき出していた。八回には先頭打者として四球を選び、味方を鼓舞し続けた。九回は「絶対に回してくれる」と仲間を信じながら次打者として試合終了を迎えた。「これまでは自分が打ってやると思っていたが、最後は周りに頼れるようになった」と一回り成長した姿を見せた。
強打の実力を発揮したプロ注目の打者は主将としてけん引しながらチームプレーを忘れず、最後まで諦めずに全力を尽くした。今後について、「プロ一本で、日本を代表するホームランバッターになりたい」と球場を後にした。
〝エース〟満足の投球
先発 窪田
3回表叡明2死二塁、ピンチでマウンドに集まる窪田(左から3人目)ら昌平の選手たち
●昌平 先発した窪田は五回までを5安打1失点に抑える好投だった。六回1死二塁から叡明の笘に左中間への適時三塁打を浴びて降板した。背番号11は「体力が尽き始めていて、ストレートがシュート回転して甘く入ってしまった」と悔しさをにじませた。
今大会で最も登板回数が多い実質的なエースだった。4回戦の花咲徳栄戦で10回完投し、準々決勝以降は先発を任された右腕は「きつい登板だったけど、やり尽くした」と満足そうだった。後輩らに向けて、「2年連続で決勝で負けた経験を生かして、次は必ず甲子園に行ってほしい」とエールを送った。
大事な場面で発揮「練習の成果出た」
嶋 田
●昌平 1点ビハインドの三回、嶋田の強い思いが同点を呼び込んだ。この回の先頭打者で打席に立つと、「どんな形でもかえる」とセーフティーバントで出塁した。その後、三塁まで進塁すると、相手投手の暴投でホームに生還した。
今大会に向けてセーフティーバントの練習を強化してきた。大事な場面で成長を示すと、「練習の成果が出た」と実感を込めた。初の甲子園出場の夢はかなわなかったが、「1番打者として役割を全うした。お世話になった人たちに甲子園に出場して恩返しをしたかった」と悔やんだ。
後ろにつなぐ一打 反撃の機運高める
佐藤光
●昌平 2年の佐藤光が決勝でも3安打と気を吐いた。2―5で迎えた九回には、反撃の機運を高める安打で出塁。先頭打者として「必ず後ろにつなぐ」と右前安打を放ち、中川の左前安打などで三塁まで進んだが、ホームベースを踏むことはなかった。
先輩たちと一緒に夏の舞台に立ち「いろんな人に支えられて決勝戦まで来られた。3年生と一緒に甲子園に行きたかった」と歯がゆさとともに夏を終えた。
24年ぶり初優勝校
目立つ公立の躍進
例年に増して混戦の様相を呈した大会は、Aシード叡明が昨夏準優勝の昌平を5―2で退けて初の頂点に立ち、13日間の熱い夏に幕が下ろされた。叡明はこれまでの最高成績8強を次々に塗り替え、堂々の優勝。夏の初優勝校誕生は記念大会を除くと2001年の花咲徳栄以来だった。
昨夏の決勝カードとなった花咲徳栄―昌平の4回戦は越谷市民の外野席を開放。球場を埋め尽くすほどに注目された一戦で、昌平の諏江がサヨナラ満塁弾を放つ劇的な試合となった。滑川総合は3回戦でAシード浦和学院を撃破。「背番号2の継投」は27年前の甲子園をほうふつとさせた。
今春の選抜大会で4強入りした浦和実は準決勝で昌平との熱戦を繰り広げた。エース石戸の120球の力投は多くの高校野球ファンの記憶に刻まれた。Dシードで挑んだ伊奈学園は30年ぶりに8強入り。浦和西は1999年の創部以来、初の4回戦に進出するなど公立勢の躍進も目立った。
=埼玉新聞2025年7月28日付け掲載=
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学校の特徴~学校からのメッセージ2025~
2015年に校名を「叡明高等学校」に変更し、校舎を越谷レイクタウンへ移し、男女共学校として生まれ変わりました。地域連携では毎年越谷市の阿波踊りに参加したり、「自主自立」を掲げる校風のもと、生徒自身が各種行事へ参画し、企画運営を行ったりと、校内は常に活気に溢れています。
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