小川町の県立小川高校(黒沢拓也校長)の生徒が考案した商品を販売する「マルシェ」が22日、川越市幸町の地域振興拠点施設「りそなコエドテラス」で開かれた。同町の名産品「小川和紙」を使った小物や小川産の野菜を取り入れた食品などが並び、高校や地域の魅力をアピールした。
「マルシェ」で商品を販売する県立小川高校の生徒=22日午前、川越市幸町
同校と町は、同校の「魅力化プロジェクト」の一環として今年5月から、「起業体験プログラム」に取り組んでいる。3年生42人が7チームに分かれて模擬会社を設立し、それぞれが社長や営業、広報などの役割を担った。町も予算を組み、同校に講師を派遣するなどして支援してきた。
チームは町内16の事業者や金融機関から25万円の出資を受け、商品の考案から仕入れ、搬送に至るまで事業者と共に取り組んだ。
考案した商品のうち、マドレーヌには町内で栽培されたエディブルフラワー(食用の花)のコスモスを乗せた。小川和紙のしおりやチャームは生徒が手作りした。オーガニックコットンを素材にしたTシャツも制作した。
22日にはコエドテラスの屋外広場にブースが設置され、生徒が来場者を迎えた。
「ザ☆和洋菓紙」で社長を務めた飯島愛花さん(18)は、購入者がチョコペンで絵を描ける趣向のおからドーナツを販売。「何かを決める時にまとめることが大変だった。将来は食品関係の営業などで、アイデアを出し、人の役に立ちたい」と語る。
「波味庵」では大豆トマトチーズの中華まんじゅうを販売。社長の張雪婷さん(17)は「皆が自分よりも動いてくれた。想像と違い、これほど大変だとは思わなかった」と語った。
講師としてプロジェクトを指導してきた同町のNPO法人「霧里学校」の小田穂代表理事(30)は「町の事業者にも応援してもらい、小さな成功体験を積み重ねる実感ができた」と話した。
会場では町と町観光協会による「魅力発信フェスタ」が同時開催され、小川和紙の紙すき体験や特産品の販売などが行われた。
=埼玉新聞2024年9月24日付け11面掲載=
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