川越東 昌平下し栄冠
(最終日、7日・熊谷ラグビー場)
ラグビー関東高校大会埼玉県予選は7日、熊谷ラグビー場で決勝と3位決定戦を行い、決勝で川越東が昌平を26―7で下し初の栄冠に輝いた。
川越東は前半8分、WTB高橋新が右端に先制トライ。同17分にはSO五十嵐が左中間にトライを決めるなど、前半だけで4トライ、3ゴールを挙げ突き放した。昌平は後半10分から敵陣でプレーし続けたが、反撃は同27分のFB山崎の1トライにとどまった。
3位決定戦は慶応志木が深谷に22―15で競り勝った。上位4校が関東高校大会(6月10、11日・東京)に出場する。
接点で上回った川越東が前半から4トライを奪って昌平を下した。
前半8分にゴール前でWTB高橋新がタックルを受けながらもトライを決めて先制。同17分にSO五十嵐のトライで5点を追加すると、同24分にプロップ柴田陽、同27分にはFB南雲のトライで突き放した。昌平は反則などミスで自陣を広げられず、1トライしか得点を挙げることができなかった。
川越東 全国体感 攻守で圧倒
決勝 川越東―昌平 前半8分、川越東のWTB高橋新(中央)がタックルを受けながらも先制トライを決める
攻守で圧倒した川越東が初制覇。2月の新人大会と合わせて県内2冠を達成し、望月監督は「(守備で)しっかり前に出られたのが勝因。またひとつ壁を乗り越えられた」と満足そうに笑った。
前半8分に展開力を発揮し、右外でパスを受けたWTB高橋新が先制トライ。同24分にはモールから抜け出したプロップ柴田陽が5点を追加するなど、フィジカルの強さも見せつけた。前半だけで4トライ、3ゴールで26点を挙げ相手を突き離した。
後半は自陣でプレーする苦しい時間が続いたが最少失点に抑え、「詰めのディフェンスがよかった」と主将のフランカー高尾。突破力のある相手に対して、早い段階でタックルを仕掛け、ゲインを許さなかった。
3月の選抜大会で花園王者の東福岡と対戦。敗れはしたが、高尾は「接点が強い相手に互角に張れたのが、今のディフェンスにつながっている」と強豪との一戦を自信に変え、今大会の優勝につなげた。関東の頂点を見据え「どこが来ても優勝を狙う」と望月監督。新興勢力・川越東フィフティーンの飛躍はまだまだ止まりそうにない。
昌平 完敗も成長実感
後半27分、昌平のFB山崎(中央)がトライを奪う
昌平は県新人大会と同じく川越東に栄冠を譲ってしまった。後藤監督は「前半に主導権を握られなかったのが全て。完敗です」と語った。
前半5分までは流れを呼び込もうとフェーズを重ねてアタックを仕掛けた。だが、同8分に失点するとロック橋本は「勢いを持っていかれた」と劣勢に。寄せの早い相手のディフェンスにてこずり、得点を奪えたのは後半27分、途中出場のFB山崎のトライ(ゴール成功)のみ。主将のFB横山は「焦って反則が増えて自陣を広げることができなかった」と最後までミスが響いた。
だが、県新人大会決勝と比べて橋本は「前回は接点の部分で負けていたけどイーブンに持っていけた」と成長を実感。今夏でもう一段階実力をつけて秋の埼玉大会で雪辱を果たすつもりだ。
3位は慶応志木 勝利の鍵はモール
慶応志木は、接点の強さで3位決定戦を制した。この日の4トライすべてがモールを起点とし、竹井部長は「重みを生かせた」とうなずいた。
後半5分の逆転トライを皮切りに計3トライで勝利に貢献した主将のナンバー8佐藤は「モールと接点で勝つのが勝利の鍵。自分たちのラグビーを全うしたい」と確かな武器を手に、7年ぶりの関東大会に挑む。
=埼玉新聞2023年5月8日付け1、6面掲載=
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