選挙やまちの話題テーマ
有権者となる若者に議会や政治に関心を持ってもらおうと、春日部市議会は20日、市内の県立春日部女子高校の生徒を招き、議員との意見交換会を開いた。同校の生徒会に所属する1、2年生8人が参加。インターネット投票や市の知名度向上などをテーマに議論を交わし、それぞれの立場から選挙制度やまちの課題について話し合った。
開かれた議会づくりの一環として昨年度から始まり、本年度は同校を含む市内4校が参加する予定。この日は7人の議員が対応し、議院内閣制と二元代表制や政治家を志した理由を議場で説明した後、A・Bの2グループに分かれて委員会室で議論した。
Aグループは低下傾向にある投票率を問題視し「なぜネット投票では駄目なのか」をテーマに選んだ。「投票所の場所が分からない」「わざわざ足を運ぶのが面倒」。生徒たちの意見に対し、議員側はネット投票について「本人確認や安全性の課題をクリアするのが現段階では難しい」と指摘。ただ、利便性については両者ともに認め、実現に向けて「マイナンバーカードの活用を」「顔認証を採用してみては」などとアイデアを出し合った。
各グループで議論した内容をまとめ、議場に戻って発表。Bグループは市のPRについて若者の立場から「飲食店や洋服店を目につきやすい場所に作って、人を呼び込んでみてはどうか」と提案した。
「今まで知らない人に一票は託せないと思っていた。実際に議員の皆さんと話してみて、親近感と政治への興味が湧いた」と生徒会長の2年生矢吹ひなたさん(17)。生徒会書記の2年生石毛蒼彩(あおい)さん(16)は「登下校の範囲でしか知らなかった春日部のことを、議員の皆さんは歴史や文化にまで詳しくて驚いた」と感想を語った。
議員側のリーダーを務めた大野とし子議員(共産)は「若者の声に耳を傾け、考えを知ることは重要。意見交換会を通じて、議員や政治にもっと関心を持ってもらえたら」と話していた。
=埼玉新聞2024年12月23日付け10面掲載=
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