自然な“非現実”描く
高校生イラストコンテストで、県立川越西高校1年生の高野結(むすび)さん(16)が準グランプリに輝いた。趣味でイラストを描いていたが、結果が出なければやめようと考え、初めて挑んだコンテストで受賞。将来はプロの作家になる夢が芽生えた。
同コンテストは東京都内にある日本工学院専門学校などの主催で2009年に始まり、今年で15回目。「春」「夏」「秋」「冬」のいずれかをテーマにした作品を今年6月から8月まで募集し、全国の高校生から765点の応募が寄せられた。高野さんが獲得した準グランプリは、最高賞のグランプリに次ぐ賞。
ふじみ野市立大井東中学校時代は美術部に所属したが、川越西高では茶道部に入った。それでも、イラスト制作は継続。「中学時代の友人に情報を聞き、挑戦を決めた。高校生になったら絵はやめようかと思い茶道部を選んだので、駄目だったら諦めるつもりでいた」と振り返る。イラスト制作アプリを使い、夏休み中に何度も描き直して完成。10月末に吉報が届いた。
高野さんは「夏」を題材に、「納涼」のタイトルで作品を仕上げた。画角を斜めに切り取り、本や制服、机などがある窓を開け放った部屋で、ラムネを飲みながらくつろぐ少女を表現。その床は涼しげな水で満たされている。「現実では起こらない状況を、違和感のないファンタジーで見せたかった」と言う。
物心ついた頃から、絵が大好きだった。高野さんは「幼稚園の時は、空いている時間はずっとお絵描き。自由に表現できるのが面白かったし、周囲の人が褒めてくれてうれしかった」とほほ笑む。
小学校6年生の頃、イラスト制作をたしなむ父親と一緒に、東京・秋葉原で毎年開かれるポップカルチャー分野の画家たちの展覧会「絵師100人展」を初めて訪れ、憧れを抱いた。高野さんは「やつぱり、イラストの方面に進みたい。作品を絵師100人展に展示してもらうのが目標」と夢を膨らませている。
=埼玉新聞 2023年12月29日付け10面掲載=
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