この受験コラムでは、目まぐるしく変わる入試情報や受験に役立つ話を、できるだけタイムリーに、頻繁に発信していきます。今回は、新型コロナウイルスの影響で削減された県公立の出題範囲と私立の関係についてのお話です。(by スクール21入試情報センター)
今年の春から中学校では休校が続きました。そのため学習機会が均等に行き渡らない可能性を排除できないため、入学試験の公平性を担保できるかどうかが懸念されていました。そのような中、まず東京都が、次年度の入学者選抜の学力検査範囲の削減を発表しました。埼玉県はそれに追随するような形で、7 月10 日に出題範囲の削減を発表しています。
ポイントは、東京都の削減内容と、埼玉県の削減内容には微妙なズレがあることです。そして、それは私立高校入試にも影響します。県内、都内の各私立高校は、公立高校の範囲除外に合わせて、入試問題の出題範囲を変更するところもあれば、例年同様、3年間のすべての学習単元を出題するところもあります。
公立高校の範囲に合わせる私立高校の多くは、該当の都県に合わせます。つまり、埼玉県内の私立高校は埼玉県の範囲に合わせ、東京都内の私立高校は東京都の範囲に合わせる高校が大部分です。そして、埼玉県と東京都では除外される単元に微妙な差があることに注意を向ける必要があります。一例を挙げると、埼玉県では「数学の円周角」は除外されていますが、東京都では除外されていません。過去問をどこまで解けばよいかは都県によって異なると言うことです。
また、公立高校には合わせず、全範囲から出題する高校も少なくありません。埼玉県内では、3分の1強の私立高校が、全範囲から出題します。公立高校と試験範囲が異なることになるので、入試対策は例年以上に慎重になる必要があります。
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