きれいな川を取り戻そう
川を取り巻く環境について考える「川のシンポジウム2026」(早稲田大学本庄高等学院など主催)が、本庄市西富田の早稲田国際リサーチパークで開かれ、同市立藤田小学校(髙月陽子校長)の5年生児童14人が、学校の近くを流れる元小山川と小山川の生き物・環境調査に取り組んだ1年間の活動を報告した。「きれいな川を取り戻したい」と決意表明。小さな学校の大きな取り組みに、会場から盛んな拍手が送られた。

発表を行う本庄市立藤田小学校の児童たち
シンポには同小のほか、三重県桑名市立長島中部小学校が木曽川の「輪中地帯」の防災マニュアルを作った活動を報告。オンライン参加の秋田県井川町立井川義務教育学校が10年間取り組む八郎湖の環境調査を発表した。
藤田小は全校児童82人、1学年1学級の小さな学校。早大理工学部大学院の榊原豊教授の学生らが誘い、同小の児童らが一緒に06年に川の調査を始めた。その後、早大本庄高等学院の高校生と同小5、6年生が総合学習の授業として調査を続け20年。県魚類研究会代表の金沢光さん(72)が当初から指導している。
25年は5、6年生約30人が5月に小山川、10月に元小山川を調査。10月はカダヤシやギンブナ、モツゴ、オイカワなどの魚やエビ類を見つけたことなどを発表。5、6年生が一緒に調査して毎年3月のシンポで5年生が発表するのが同校の決まり。5年生にとっては晴れ舞台だ。
髙月校長は「ボディーランゲージもやって、堂々として立派だ。子どもらにとってこの活動は伝統行事になった。5、6年生の活動だが、次の4年生たちがわくわくして順番を待っているんです」。5年生の担任、江森祐太教諭(27)は「みんな、よく言葉を選んでいた。上出来だった」と子どもたちを褒めたたえた。
5年生の金井大地さんは「東北や愛知の小学校の発表は、すごく勉強している。僕らも川のことをもっとよく調べて地域の人に伝えたい」。丸橋芽衣さんは「川の汚れはまだまだ。将来、天然記念物のムサシトミヨが住む川にしたい」。「アメリカザリガニをつかんじゃった」と、渡辺結月さん。嶋田柚花さんは、「オイカワの稚魚は珍しかった」と話した。
◇ ◇
シンポに続いて「第18回川の日ワークショップ関東大会」(環境団体や研究者などの実行委員会主催)が同会場で開かれ、県内外の13団体が活動を報告。夢のある活動発表が続いた。
春日部市の「古利根川わくわく隊」の西山光昭さん(79)は、「古利根川の土手に果物の木を植えることで地域や人を育てたい」。朝霞市の「黒目川を愛する会」の県立高校生打田蒼空さん(18)は、アユの産卵のための川底の掃除「川耕し」を報告した。
平地なのに湧き水が豊富な群馬県太田市新田地区では25年11月に母貴子さんを会長に家族5人でごみ拾いする「石田川を愛する会」を発足した市立高校生の優気さん(16)は「ごみ問題は環境へのいじめ。関心を持つことが大事だと思う」などと話した。

参加した子どもたち。前列中央が指導した金沢光さん=本庄市西富田の早稲田リサーチパーク・コミュニケーションセンター
=埼玉新聞2026年3月31日付け14面掲載=
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