埼玉新聞社 高校受験ナビ

高校受験ナビ「学校レポート」【私立編】開智高等学校(開智高等部)

2026年11月6日配信

 学校選びに迷っている受験生の皆さんに、確かな取材に基づいて最新の情報をお届けする高校受験ナビ「学校レポート」。

 今回は、進学指導に定評があり、埼玉県を代表する私立進学校の一つとして知られる開智高等学校(開智高等部)を紹介します。

 

◆同じスタートラインで始まる高校生活

 開智高校はさいたま市岩槻区にある私立高校です。最寄り駅は東武アーバンパークライン「東岩槻駅」で、大宮駅からは約15分、新越谷駅・南越谷駅からは約20分です。東岩槻駅北口から徒歩で約15分のところに位置し、緑に囲まれた落ち着いた環境の中で学校生活を送っています。

 開智高校は、学校法人開智学園に属しており、小学校から大学・専門学校まで埼玉県と近隣都県に12の学校を運営しています。

 開智高校は、同じ敷地内にある「開智一貫部」と呼ばれる開智中学・高等学校と区別するため、「開智高等部」と呼ばれています。開智一貫部は中高一貫教育を行う学校で、高校からの募集はしていないため、高校からの入学はできません。逆に、開智高等部は高校からの募集のみで、全員が受験をして高校から入学した生徒です。つまり、「開智高等部」と「開智一貫部」は、独立した二つの学校としてそれぞれ運営されています。そのため、授業や行事、部活動は別々に行われています(ただし、合同で活動している部活動もあります)。開智高等部では、ともに学校生活を送る仲間・友人作りも含めて、高校生活を全員同時にスタートすることができます。

 

◆主体性を育てる≪開智メソッド≫

 開智高校では「国際社会に貢献する心豊かな創造型・発信型リーダー・スペシャリストを育てる」という教育理念のもと、『智力』(=論理的思考力・意思決定力・表現力)を身に付け、知識を『智慧(ちえ)』へと高め、自律した学びを支えていけるよう、「授業」と「独習」を学習の柱としています。

 すべての「授業」に共通しているのは、生徒自ら考え、学び、智力を鍛えていく、「生徒が主体的に参加するスタイル」です。生徒同士で、またそこに先生も加わり、「学び合い・教え合い」という形で主体的な授業が展開されています。

 また「独習」は、授業や探究学習などで学んだことを振り返り、考察し、自在に活用できる智慧へと高めていけるよう、独りで黙々と学習に取り組む、極めて自律した内的な学習の時間です。自ら学ぶ能動的な独習こそが、主体性を育てる開智高校の「教育の本質」と言えるでしょう。しかし、「独習しなさい」と言われてもすぐにできるようにはならないため、入学後のガイダンス期間に「開智の独習」を実際に体験し、入学段階から独習の姿勢を身に付けていきます。

 この二つを柱に、さまざまなサポートが展開され、学習を効果的なものにしています。少し例を挙げてみましょう。

 

 

【学習コーナー・独習室】

 校内のいろいろなところに設けられている大きな丸テーブルは学習コーナーと呼ばれ、休み時間や放課後に自由に使うことができます。友達と学び合ったり教え合ったりする姿が日常的に見られます。この学習スペースは職員室にも設置されていて、勉強だけでなく委員会や部活の打ち合わせなど、いろいろな用途で毎日多くの生徒が利用しています。

 また、落ち着いた環境で独習に取り組める個別ブース型の机を備えた独習室もあり、平日は、1・2年生は19時、3年生は21時まで利用できます。

 

【特別講座・講習会】

 1・2年生は月曜と木曜、3年生は月曜から土曜日までの毎日に設定されている放課後講座(特別講座)を行っています。普段の授業で学習した内容を補強し、大学受験に対応するため、1・2年生は英語と数学、3年生は5教科に加え、医学部医学科を目指す生徒向けの医系講座も開講されます。

 また、夏・冬・春の長期休業期間には講習会や独習合宿が実施されます。1・2年生は基礎学力の定着から実践力・応用力を付けること、3年生は志望校に合格することを目標に、数多くの講習が実施されます。

 

◆進路希望別・習熟度別のクラス編成

 入学時に「Tコース」「S1コース」「S2コース」の3コース制を設けています。コースによるカリキュラムや授業時間数の違いはなく、入試結果とクラス編成テストに基づき、中学での学習内容の習熟度に応じてコース分けされます。2年次以降は、進級時に前年次の学習成績と文系理系の希望、進路目標によりクラスが再編成されます。特に3年次では文系理系だけでなく、国公立大学・難関私立大学を目指すⅠ類と難関私立大学のみを目指すⅡ類にクラス分けされます。

 進級時にクラスがリセットされるため、1年次にTコースだからといって2年次以降も上位クラスに進級できるわけでも、逆にS2コースだからといって上位クラスに進級できないわけでもありません。努力次第で上位クラスに上がることも、上位クラスから下がることもあるため、入学後も油断することなく、勉強を続ける必要がありそうです。

 

◆単なる旅行ではない現地研修

 主体性や自主性を育むための重要な取り組みの一つとして、Contemporary Issues(コンテンポラリー・イシューズ)と呼ばれる探究活動があります。身近な「現代的課題」に注目し、そのテーマの背景にある多様な価値観(「同時代的な世界観」)に目を向けた「現代検証に基づく未来型志向のテーマ探究活動」です。研究成果は1年3学期にレポートで中間発表を、2年1学期にはパワーポイントやポスターセッションによる発表を行います。

 2年2学期には、CIの一環として、探究活動とは別に知見を広めるためのフィールドワークがあります。いわゆる修学旅行ですが、同校では現地研修という位置付けです。

 研修フィールドは「シンガポール」「広島・関西」「九州」の3コースがあり、各地での体験や調査を通してさらに知見を広げていきます。

 

◆確かな進路実績

 主体性や自主性を大切にし、育んできた同校の教育の成果は、確かな進路実績からも見ることができます。

 令和8年度の大学入試では、東京大学3名(現役2名)を含む国公立大学へ83名(現役69名)、早稲田大学41名(現役41名)や慶応大学14名(現役14名)を含む難関私立大学へ延べ440名(現役412名)、歯薬獣医系の学部へ73名(現役67名)、医学部医学科へ16名(現役14名)の合格者を出しています。

 難関大学への合格者数の多さもさることながら、現役生の合格者数の多さも同校の特徴と言えるでしょう。

 

◆自主性を大切にした自由な校風

 このように、勉強面では大変そうな一面もありますが、同校は生徒の自主性を大切にした自由な校風です。

 例えば、文化祭や体育祭をはじめとする学校行事は全て生徒が中心になって運営され、生徒の自主性に最大限委ねられていますし、部活動(課外自主活動)についても同様で、活動日や活動内容も生徒たちが話し合って決めています。

 「生徒が自分自身で選択し、失敗も含めて『学び』にできる環境を用意することが、教員の役割である」という考えから、「教員が生徒の前を歩き引っ張っていく」のではなく、「教員が生徒の前を歩かず後ろから見守る」教育を徹底しています。その結果、在校生や卒業生から「主体性や自主性を身に付けられる」「自分の未来を自分で切り開ける」という声が寄せられています。

 

 開智高校は、進学実績の高さから、「勉強ばかりの学校」「勉強面で厳しい学校」という部分だけが強調されがちです。しかしそれだけではなく、自由な校風も兼ね備えています。もちろん、自由とは何をしても許されるということではありません。決められたルールや枠組みの中で、自主性を最大限発揮することができるということです。

 このような環境の中で、主体性や自主性、未来を自分で切り開いていく力を身に付けることができる。そして先生方は、そんな生徒たちの成長を後ろからしっかりと見守っている。

 それが開智高校(開智高等部)の最大の魅力と言えるでしょう。(文・澤田純治)

 

=「埼玉新聞社 高校受験ナビ」オリジナル記事=

 

サイト内の開智高校の基本情報は→こちら

 

学校の特徴~学校からのメッセージ2026~

主体的な活動フィールドが広い学校です。開智の主体性とは、自分で考え、決定し、発信する「当事者意識」と集団の中での多様性を認め合い、尊重し合う「他者意識」とのバランスの取れた状態のことを指します。授業や行事にとどまらず、学校生活の多くの面でこの「主体性」を発揮して臨むことができる高校、それが開智です。

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