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全国高校バレー埼玉大会 男子 埼玉栄11度目の頂点/女子 細田学園が2連覇

(最終日、3日・サイデン化学アリーナさいたま)
 男女の決勝を行い、男子は埼玉栄が2年ぶり11度目の頂点に立ち、女子は細田学園が2年連続19度目の優勝を飾った。両校は全日本高校選手権(来年1月4~7、9、10日・東京体育館)に出場する。
 男子の第1シード埼玉栄はフルセットの激戦の末に第2シード正智深谷を3―2で退けた。第4セットを取り2―2に追い付くと、最終の第5セットは一度もリードを許さず粘り勝った。
 女子の第1シード細田学園は第3シード春日部共栄を3―0のストレートで下した。第1、2セットは接戦でもぎ取ると、第3セットは13連続得点を奪うなど圧倒した。

 

【男子】

 強打で攻めた埼玉栄がフルセットの末に正智深谷をねじ伏せた。
 埼玉栄は追い付いて勢いがついた第5セットで都築、小出の両レフトが計9得点を挙げるなど得点力で上回った。正智深谷は粘り強く守ったが最後は力負けした。

 

真っ向勝負 強打で制す

男子 埼玉栄―正智深谷 第5セット、埼玉栄の都築(中央)がマッチポイントからスパイクを決める

 

 第1セットを先取され、追い付いても勝ち越される苦しい試合を逆転で勝利をもぎ取った。今春から指揮を執る武田監督は「相手のつなぎに苦しめられた。最後までやることを貫いた選手たちに感謝したい」と胸をなで下ろした。
 第3セットまでは相手のブロックとレシーブを崩せず、決め手に欠いた。特にレフト側の攻撃が制限される中、オポジットの菅野は「自分に持って来いと呼んだ」。相手守備が手薄なライト側で効果的に得点を重ね、セットを連取させなかった。
 第4セットを奪ったことが効いた。相手のスタミナが切れてきた第5セットで一気に勝負をかけ、都築、小出の両レフトが計9得点の活躍。「相手は守備をつくり上げてきていたが、気合で破った」と都築。拾われても強打を打ち続ける真っ向勝負で相手を押し込み、第5セットを奪った。
 シンプルな力勝負に強みを持つだけに、序盤は粘る相手に対して後手に回った。2カ月後の本戦に向け、指揮官は「一本で決め切れない展開を課題に詰めていく」と強化を誓った。

 

正智深谷

先手を奪えず悔しい涙

 正智深谷はフルセットの末に涙をのんだ。今季2度敗れてきた埼玉栄をあと一歩のところまで追い詰めたが、第1シードの壁を打ち破ることができなかった。鈴木監督は「一矢報いるために先手必勝したかった」と巧みな試合運びで上回られた。
 絶対的な自信を持つ守りから攻撃に転じるバレーを序盤から体現した。攻撃の軸となる2年のアウトサイドヒッター高田は「全部打ち切ることを意識した」と二段トスや難しい体勢からも得意のストレートを打ち込んだ。
 アクセル全開で飛ばした影響もあり体力の消耗が早く、ミスも絡んで力尽きた。あと一歩届かなかったが、主将の塚越は「まとまらない時もあったが、最後までみんなとできて良かった」と仲間に感謝した。

 

 

【女子】

 細田学園が春日部共栄を寄せ付けずに、3セット連取した。
 第1、2セットの接戦をものにすると、第3セットでは中盤の13連続得点で一気に突き放した。春日部共栄は第2セットまで粘り強く拾ったが、第3セットで力尽きた。

 

持ち味の攻撃力存分に

女子 細田学園―春日部共栄 第3セット、細田学園の松本(右)がスパイクを放つ

 

 圧倒的な攻撃力でストレート勝ちした細田学園が2年連続の頂点に立った。主将の定山は「県内でセットを落としていないプレッシャーもあったが、勝ち切れてほっとしている」と頬が緩んだ。
 第1セットは春日部共栄の球際の強さに苦しみながらもなんとか先取。第2セットでは11―15のビハインドを自慢の攻撃力で打開した。得点源のレフト松本が「強く真っすぐ打つことを意識した」という力強いスパイクから勢いを取り戻した後は、粘る相手を寄せ付けなかった。
 セッター瀬尾の巧みな組み立てが効いた。相手の陣形や味方アタッカーの状況を瞬時に判断し、バランスよく配球。相手の狙いを外し、巧みにブロックを散らした。「いいトスは絶対決めてくれる」と全幅の信頼を寄せるアタッカーにトスを上げ続けた。
 持ち味の攻撃力を存分に発揮したが、目標の「春高で日本一」を手にするためには、まだ足りない。伊藤監督は「もっと鍛えて決め切れるように」と全国の強豪でも止められない攻撃力に磨き上げるつもりだ。

 

春日部共栄

つなぐ意識もあと一歩

 春日部共栄は前年女王を相手に粘りのバレーを貫いたが、競り合ったセットを奪えずに3セットで力尽きた。鱒渕監督は「競ったゲームの中で、出してはいけないミス絡みの失点があった」と敗因を語った。
 第1、2セットはいずれも落としたものの、4点差以内の接戦に持ち込んだ。「命をつなぐ」を合言葉に拾い続け、長いラリーに勝機を探った。再三の好レシーブで失点を防いだリベロの中村あずみは「一本一本、絶対落とさない」と高い集中力で食らい付いた。
 悔しさだけでなく、明るい材料も残った。強烈なスパイクで得点源となった金久保、秋葉の両レフトはともに1年生。主将の小川は「3年生が少なく、下級生がいなければ試合にならなかった。来年は絶対に春高に出てほしい」と後輩に夢を託した。

 

=埼玉新聞2026年11月4日付け7面掲載=

 

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