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ボクシング・チャンピオンOBが母校凱旋-花咲徳栄高校

宇津木秀選手が恩師に報告

 

プロボクシングの日本ライト級王者になった宇津木秀選手(右)を祝福する木庭浩介監督=16日、加須市花崎の花咲徳栄高校

 

 

 今月8日に東京・後楽園ホールで開かれたプロボクシングの日本ライト級王座決定戦10回戦で、新チャンピオンに輝いた宇津木秀選手(27)=ワタナベジム=が16日、母校の加須市、花咲徳栄高校と平成国際大学を訪れ、恩師の木庭浩介監督(61)らに報告した。
 宇津木選手は所沢市生まれ。身長174㌢、体重61・2㌔。平成国際大では主将を務めた。卒業後、全日本社会人選手権ライトウェルター級で優勝。2018年にプロデビューし、プロ9戦全勝7KO。日本ライト級4位で初タイトルに挑戦した。
 王座決定戦の相手は、日本スーパーライト級前王者で、日本ライト級1位の鈴木雅弘選手(26)=角海老宝石ジム。プロ7戦全勝4KO。2階級制覇を懸けていた。
 無敗同士の王座決定戦は、立ち上がりから宇津木選手が攻めのボクシングで優勢だった。4回、左フックで鈴木選手からダウンを奪うと、右ストレート、左ボディーと連発した。9回44秒、左右ストレートで追い込んで、レフェリーストップでTKO勝ち。王者に輝いた。
 宇津木選手は念願のチャンピオンベルトをまいて笑顔。「チャンピオンに憧れていたので、うれしい。倒せての勝利なので、よかった」とにっこり。「まだ実感が湧かないが、みんなに知ってもらえるような強いチャンピオンでいたい」と結んだ。
 平成国際大と花咲徳栄高では、ボクシング部を訪問し、交流した。部訓の「恐れず、驕(おご)らず、侮(あなど)らず」の旗を見つけて、「今も、いつも心に刻んでいる」と話した。
 質疑応答では、生徒の「試合前、緊張しますか?」の問いに、「気合で乗り切る」と回答。「パワーをつけるには?」の問いに、「強いパンチを心掛ける」。「コロナ禍の練習は?」には、「ランニングとシャドーボクシング」と答えていた。
 高校と大学でボクシング部を指導する木庭監督は「うちで育った選手が日本ライト級王者になり、うれしい。先輩の内山高志さん(元WBA世界スーパーフェザー級チャンピオン)のように世界で戦ってほしい」と期待を寄せた。

 

=埼玉新聞2022年2月18日付け11面掲載=

 

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