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サッカー
(最終日、19日・NACK5スタジアム大宮)

昌平4年ぶりV
成徳大深谷に2-1

 決勝を行い、昌平が2―1で成徳大深谷との接戦を制し、4年ぶり4度目の優勝を決めた。
 昌平は前半18分、篠田が先制ゴール。同ロスタイムには、平が2点目を挙げた。
 成徳大深谷は後半9分に和光が1点を返したが、追加点を奪えなかった。
 昌平は全国高校総体(7月24~30日・徳島)に出場する。

 球際で粘り強く戦った昌平が2―1で成徳大深谷に競り勝った。
 昌平は前半18分、荒井のシュートのこぼれ球を拾った篠田が右サイドの角度のない位置から先制ゴール。同ロスタイムには土谷のロングボールから平が追加点を奪った。成徳大深谷は後半9分に和光のゴールで1点を返したものの、本来の積極性を欠いた前半の出来が響いた。

 

初先発の2年生 隙逃さず決勝点
FW・平

 決勝点となった昌平の2点目は、今大会初先発の2年生FW平が起用に応えた。1―0の前半ロスタイム、土谷が蹴り込んだロングボールの対処を誤った相手の隙を見逃さず、冷静に右足でゴールへ流し込んだ。
 「スタイルの違うFWがたくさんいる。自分には飛び抜けたものはないが、ちょっとずつ全部ができる」。努力を重ねて世界最高のストライカーに成長したポーランド代表のレバンドフスキを憧れの存在に挙げ、「一つ一つを上げていけば、いい選手になれる」とさらなる成長を誓った。

 

備わった勝ち切る力

昌平―成徳大深谷 前半ロスタイム、2点目を決めた昌平の平(23)が篠田(11)らチームメートと喜ぶ

 

 苦しみながら、大本命の昌平が一発勝負のトーナメントを勝ち切った。藤島監督は「全国でチャレンジできる機会を勝ち取るのは大切なこと。粘り強く勝ち切ることがチーム力を向上させる」と選手たちの頑張りに賛辞を惜しまなかった。
 大きな展開とロングスローから得点を狙ってくる成徳大深谷に対し、簡単に外へ蹴り出さないことを徹底した。安定した立ち回りと空中戦で強さを発揮した主将のDF津久井が守備陣を統率し、自陣に押し込まれる時間を最小限にとどめた。
 「結果的によかったかもしれないが、相手に付き合ってしまった」と指揮官が振り返るように、珍しくロングボールも多用。前半は硬さが見えた相手に対して球際やセカンドボールへの出足で上回り、主導権を握る要因となった。
 昨年も圧倒的な地力の高さを備えながら、県高校総体で正智深谷に、選手権予選では武蔵越生に不覚を取った。津久井は「埼玉を勝ち切ることは難しい。その中で後ろが最後まで粘ることは今年のよさ」と胸を張る。
 「客観的に昌平らしさと捉えられている部分に加え、個の打開力で楽しみな選手が多い。主導権を取ることをより強調したい」と藤島監督。これまでになかった力強さを身につけた昌平のサッカーを、全国各地の強豪に見せつける瞬間が今から楽しみだ。

 

後半奮起も1点重く

前半15分、成徳大深谷の秋本がシュートを放つ

 

 試合終了の瞬間まで食い下がった成徳大深谷だったが、前半の2失点が最後まで響いた。為谷監督は「1点までは盛り返せると思ったが、2点目が痛かった」と、前半ロスタイムの失点を悔やんだ。
 初の決勝の舞台に立ちはだかったのは、昌平だけではなかった。「全国」を必要以上に大きく意識してしまった選手たち。「出足が重く遅かった」と指揮官。前半は準決勝までの前へ行くサッカーが鳴りを潜めた。
 それでも、ハーフタイムに監督から喝を食らうとわれに返った。後半9分に和光が1点を返し反撃態勢を整えると、攻め合いに転じゴールを強襲した。だが、同点弾が遠く「1点返せたけど、逆に1点が重くなった」とGK木村航。諦めない姿勢を貫いたが、一歩及ばず決着の笛が鳴った。
 関東大会県予選3位、県高校総体で2位と確実な進歩を見せる。あと1点の差を「雲泥の差」と、冗談っぽく話した指揮官だが手応えは感じているはず。主将の木村航は「全国が身近に感じられた。選手権に向けて自信になる」と、冬の本番へ大きな弾みをつけた。

 

目覚めた「10番」 反撃ののろし弾
和光

 反撃ののろしとなるゴールを決めた和光だが、自己採点は辛めだった。「シュートも少なかったし、リズムをつくれなかった」。中心選手として期待されたが、浮足立つチームの中に自身ものみ込まれた。
 「おまえが試合を決めるんだ」。指揮官のげきで目を覚ました後半9分、混戦のこぼれ球を冷静にゴール。「しっかりコースを狙うことができた」と、左隅に蹴り込んだ。今大会で成長と課題を手に入れた背番号10。悔しさが残る準優勝を飛躍のきっかけにしていきたい。

 

弓道
(最終日、18日・県立武道館)

男子団体 川越14年ぶり頂点
女子は草加西に栄冠

 男女団体と個人の決勝などを行い、男子団体決勝リーグで川越(浜野、太田、金井塚、木川、高河、歌代、松本)が2勝1敗で14年ぶり4度目の頂点に立った。同個人は太田将哉(川越)が21中で初制覇した。女子団体決勝リーグは草加西(菊地優、菊地明、森川、浅野、大山、高島、藤城)が3連勝で4年ぶり3度目の栄冠に輝いた。同個人では菊地優里那(草加西)が19中で初優勝した。
 男女の団体は優勝校、個人は男子が3位の関口雄介(坂戸西)と4位の荒川瑛大(東農大三)、女子は2位の武蔵穂乃花(栗橋北彩)と4位の松本佳暖(成徳大深谷)が全国高校総体(8月6~9日・徳島)に出場する。

 

新体操
(17~19日・くまがやドーム)

女子個人総合
柴田(武南)V

 男女の団体と個人を行い、女子個人総合で柴田愛来(武南)が46・200点で2年連続の栄冠に輝いた。同団体は西武台が24・600点で頂点に立った。男子個人総合は小林凜太郎(埼玉栄)が23・750点で初優勝。同団体は埼玉栄が13・366点で制した。
 全国高校総体は8月13、14日、香川で行われる。

 

フェンシング・フルーレ団体
(第1日、19日・立教新座高校)

男子は立教新座
女子埼玉栄頂点

 男女のフルーレ団体が行われ、男子決勝リーグは立教新座が与野に5―0、埼玉栄に5―2で連勝。3大会連続24度目の頂点に立った。女子決勝は埼玉栄が5―0で与野に快勝し36連覇を達成した。
 男女とも優勝校が全国高校総体(8月4~8日・香川)に出場する。

 

ハンドボール
(最終日、19日・三郷総合体育館)

男子 浦和学院 女子 埼玉栄V

 男女の決勝を行い、男子は浦和学院が浦和実に32―27で勝利し、31大会連続33度目の栄冠に輝いた。女子は埼玉栄が29―23で浦和実を下し、4大会連続12度目の頂点に立った。
 男女の優勝校が全国高校総体(7月30日~8月4日・愛媛)に出場する。

 

=埼玉新聞2022年6月20日付け6面掲載=

 

 

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