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【高校野球】返り咲きへ”挑戦者”の夏-花咲徳栄高校(ストップ・ザ・ウラガク4)

花咲徳栄高校

 2019年夏に史上初の埼玉大会5連覇を達成した花咲徳栄。近年、浦和学院と並ぶ埼玉高校野球の両雄であるが、同年秋の優勝以降は、栄冠から遠のいている。

 

気温が30度を超える中、打撃練習に励む花咲徳栄の選手たち=花咲徳栄グラウンド

 

 同大会6連覇が懸かった昨夏は、5回戦で山村学園に5―6のサヨナラ負け。昨秋の県大会は、決勝で浦和学院に2―10の大敗。そして、山村学園に4―5で敗れた今春の準々決勝は、11安打を放ちながら12残塁で4得点しか奪うことができなかった。守備では3失策と、攻守で精彩を欠いた。大会後、主将に就任した上田は「ヒットが出てもチャンスに成らず、チャンスをつくってもここぞの一本が出なかった」と振り返った。
 ただ、この反省を生かし、夏の本番へ準備を整えている。関東地方の梅雨明けが発表された6月27日、花咲徳栄のグラウンドでは、この日も快音が響き渡った。選手たちは30度を超える気温も気にする様子はない。
 上田は「フライじゃなくて低いライナーで芯に当てることを意識している」とバットを振り続ける。鋭い眼光で選手の動きを細かく見ていた岩井監督は「力負けすることなく、全員がレベルアップしてきた」。18年夏に県勢初の全国制覇の原動力となった強力打線の再現を狙う。
 昨年まで王者の立場だったが、今年は挑戦者として臨む埼玉大会。指揮官は「(初戦の)武蔵越生、浦和麗明といい左投手がいるからしっかり対策しないといけない」と目の前を大事にする。ただ、甲子園出場のための最大のライバルである浦和学院。互いに勝ち上がれば準決勝で激突する。
 上田は「個々の能力もあるし、経験値も高い。チームとして食らいついていかないといけない」と意識する。再び埼玉の頂点に立って花を咲かせるために徳栄ナインが突き進む。

=埼玉新聞2022年7月1日付け7面掲載=

 

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【ストップ・ザ・ウラガク】

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