第67回埼玉県学校新聞コンクール 優秀賞
県立川越高校
昨年度に続き、優秀賞(新聞連盟賞)を受賞した県立川越高校は、「部説」に定評がある。伝統ある同高新聞の名物コーナーで、時代に即した論説を毎号展開している。これまでは担当者が1人で考えて書いていたのを、本年度はテーマを決め、部内討議を経て内容を深め、文字通り部説として執筆した。
昨年9月27日発行の第383号の部説は「革新・機械のポジション」。スマートフォンの使い方などを通して、人間と機械の関係性を「支配」という切り口で論じている。
川越高校新聞2022年9月27日号
同校新聞部は、1年生4人、2年生3人の計7人。A3サイズで毎月の発行を目指しているほか、A4サイズの号外を速報として適時、出している。優秀賞受賞について、部長で同校2年の堀野遥さん(17)は、「先生に頼らず、自分たちで頑張るようにしてきた。先輩たちに感謝している」と、喜びを語った。
堀野部長によると、「他校訪問」の連載企画を再開したのをはじめ、コロナ禍であってもなるべくリアル対面の取材を心掛けたという。若者の選挙離れに一石を投じようと、「ヲタク議員」として活動する都内の区議会議員を取材。さらに、「交通マナーに対する苦情など学校のマイナス面になることも取り上げた」とも。応援団による校歌応援歌指導の在り方を問う記事もその一つ。「理不尽でハラスメントのようだ」とする声を紹介しつつ、応援団の当事者を取材し、問題提起している。
講評では、「写真は動きがあるものが多い」「地紋や見出しにこだわりがあり良い」「読者を引き付けるエトキ(写真説明)になっている」といった内容が並んだ。さらに「社会的視野のある記事や部説が印象的」「政治に踏み込む川高はさすが」という評価もあった。
同校新聞部は、本年度のコンクールで最優秀賞に輝いた県立松山高校新聞部と交流会を開催した。堀野部長は「人数では勝てないが、役割分担のシステムなどとても刺激になった」と話し、「発行頻度を上げていきたい」と抱負を語った。
=埼玉新聞2023年2月15日付け5面掲載=
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