埼玉新聞社 高校受験ナビ

中高生ら17人がワークショップで映画製作

対話を重ね映画製作
さいたま市で11月に上映会

短編映画の撮影に取り組む子どもたち=16日、さいたま市浦和区の北浦和公園

 

 映画製作のワークショップ「さいたまKIDS郷育MOVIEプロジェクト ぼくらの街で映画をつくろう」が9、16日、市立北浦和図書館で開催された。ほとんど初対面の市立学校の中高校生17人が、プロの映画監督の指導を受け、対話を重ね協力しながら、短編映画の製作に取り組んだ。完成作品の上映会が11月中旬、浦和区の浦和コミュニティセンターで開催される予定。

 

 同企画は2020年度から始まり、今回が4回目で、さいたま国際芸術祭の連携プロジェクトとして実施された。講師は同市出身の映画監督林弘樹さん(49)。林さんは2日間にわたり、映画の基礎、脚本作り、ロケハン、撮影、編集などの方法を指導。撮影場所となった北浦和公園などでも、撮影方法や注意点をアドバイスしていた。
 参加した中1~高3の男女17人が、4~5人の4グループに分かれて映画を製作。可能な限り異なる学校や学年による構成で、「良い作品を作るには良いチーム」とのアドバイスを受けたという。子どもたちは撮影開始のタイミングや演技、セリフなどについて、コミュニケーションを取りながら撮影に臨んでいた。
 市立大宮北高3年の吉成竜之助さん(18)は3回目の参加。「さいたま市の地域ならではの物語を作れること、初対面の仲間と力を合わせて作品を作れることが魅力」と語る。市立学校の生徒が対象で、今回が最後の参加となる。「いろいろな人と出会えて、いろいろな体験ができた。本当に良かった」と話した。
 市立岸中1年の東山愛純さん(13)は初めて参加した。他の男女3人は初対面で、いずれも中2の先輩。じゃんけんの結果、東山さんが監督に決定した。「初めは緊張したけど、すぐに打ち解けた。2週間前までは他人だったとは思えず、すごく楽しくて、いい思い出ができた。11月にまた会えるのが楽しみ」
 作品の目安は5分とされ、編集した作品は時間を超過した。東山さんは「愛情を込めて作った映画なので、30秒でも10秒でも削られるのは嫌。削られる怖さもあるけど、どんな作品に仕上げてくれるのか、ドキドキしながら待ちたい」と笑顔で話した。
 林さんは「みんなが楽しく、喜んで取り組んでくれた。熱量がビリビリと伝わり、改めて映画っていいな」と感じたという。林さんらが音楽を付けるなど編集作業をして、映画を完成させる。「作品は思いの結晶で、キラキラしていた。引き算が大事な作業だが、削れない気持ちはよく分かる。見てくれる人がどう感じるのか、今から楽しみです」と話していた。

 

=埼玉新聞2023年8月22日付け10面掲載=

 

サイト内の大宮北高校の基本情報は→こちら

 

学校の特徴 ~学校からのメッセージ~

平成26年に理数科を開設して以来、平成28年からは文部科学省指定の「スーパー・サイエンス・ハイスクール」、さらに、今年度から全国で年間数校のみ採択される「科学技術人材育成重点校」となり、全国の理数教育推進校として研究・開発に着実に取り組み続けています。「失敗を恐れず、何事にもチャレンジし続ける生徒の育成」をスクール・ミッションと掲げ、教育活動に取り組んでいます。

カテゴリー

よく読まれている記事

最新の記事

TOP