昌平 目黒学院に逆転負け
川越東は茗渓学園に屈す
(第1日、10日・千葉県重兵衛スポーツフィールド中台陸上競技場ほか)
1都7県の代表16チームが参加して開幕した。1回戦8試合を行い、埼玉1位の昌平は目黒学院(東京2位)に17―21で競り負けた。埼玉2位の川越東は茗溪学園(茨城1位)に0―33で敗れ、初戦敗退した。
昌平は14―0で前半を折り返したが、後半に立て続けに失点し同点とされた。同28分にFB宮本のPGで3点リードを奪ったが、試合終了間際の同30分に相手にトライを許し逆転負けを喫した。
川越東は攻撃のミスから相手にボールを奪われ、前半に26失点して流れを失った。運動量を落とさない果敢な守備で、後半は相手を1トライに抑えたが、相手の堅守の前に無得点に終わった。
昌平
接点の強さを武器に先手を奪った昌平だったが試合終了間際にトライを許し逆転で敗れた。
前半2分にモールからナンバー8伊藤が先制トライ。同20分にパスで展開しWTB堀内が得点した。14―0の後半、立て続けにトライを許し同点とされた。同28分にFB宮本のPGで3点を奪い再びリードしたが、同30分に相手のキックパスから独走を許し逆転された。
目黒学院―昌平 後半26分、昌平のナンバー8伊藤(右)が突破を図る=千葉県重兵衛スポーツフィールド中台球技場
勝利目前 独走許す
昌平はつかみかけていた勝利が手からこぼれ落ちた。「ディフェンスの連係やセットの早さは完璧だった。でも、あそこで浮かれてしまった選手もいた」とナンバー8伊藤。同点の後半28分に勝ち越しのPGを決めた直後、中央ラインの守備が手薄になった。
17―14の後半30分。あとワンプレーで試合終了の笛が鳴る場面。敵陣ゴール前からの相手のキックパスがエースに渡ると中央を独走され、逆転のトライを許した。
悔しい敗戦となったが、強度の高い守備や縦への突破力を発揮し好試合を演じた。前半2分に体の強さを生かし先制した伊藤は「スキルはある。気持ちを意識すればもう一段階高いレベルに持って行ける」と確かな手ごたえを口にした。
船戸監督は「レベルが上がった時に修正、順応できるよう、経験をもっともっと積まなければいけない」と、今春の全国高校選抜大会までに勝ち切る力を養いたい。
川越東
川越東は守備での奮闘が実らず茗溪学園に完封負けした。
川越東は前半7分に攻撃のミスからボールを失い先制された。拙攻が響き、相手に主導権を奪われ前半だけで4トライを許した。後半は前に出る守備で相手の足を止め同6分の1トライに抑えたが、攻撃の面で好機をつくれず。自陣でのプレーが増え無得点に抑えられた。
川越東―茗溪学園 後半21分、川越東のロック津久井(右下)とプロップ鈴木(左から2人目)がタックルで相手を止める=千葉県重兵衛スポーツフィールド中台陸上競技場
恐れず前へ 全力貫く
敗れはしたが守備で奮闘した川越東の望月監督は「ひるまずタックルしようと話して、しっかり体を当てた勇敢なプレーを見せてくれた」と晴れやかな顔を見せた。
この日は抜かれることを恐れず、前に上がり切ることを意識し一人一人が果敢に相手に飛びかかった。共同主将のプロップ鈴木とCTB水島にロック津久井ら昨季全国などを経験した選手に加え、1年のSH岡部らが互いを鼓舞しながら全力のプレーを貫いた。
県新人大会決勝では昌平に0―64で完敗。点差が広がるほど選手たちは肩を落としたが、「きょうはみんなで声をかけ合えた。その成果が後半の1トライ(に抑えたこと)につながった」と水島は変化を実感。堅守から流れを呼ぶチームをつくるために、この一戦を春への明るい兆しとしたい。
=埼玉新聞2024年2月11日付け9面掲載=
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