自分の強み 見つけて
ラグビーリーグワンの埼玉パナソニックワイルドナイツで活躍した元選手の内田啓介さん(32)と酒井教全さん(36)が15日、行田市長野の県立進修館高校(榎本貴一校長)を訪れ、1年生の生徒約280人に講演会を行った。2人は「夢を実現するために今やるべきこと」と題して、それぞれの経験を披露。「自分の強みを知り、鍛えてください」とエールを送った。
生徒たちに語る内田啓介さん(右)と酒井教全さん=15日、行田市長野の県立進修館高校
元日本代表の内田さんは、昨季限りで現役引退。代表で通算22試合、埼玉パナソニックでは同127試合に出場している。県立深谷高校出身の酒井さんは、チームで通算3試合に出場。2016年に選手生活を終えた。2人は現在、埼玉パナソニックのスタッフとして活動。内田さんは来年春から、帰郷して教職に就くことが内定している。
7歳の頃、ラグビーを始めた内田さんは「自分は偶然にも、やりたいこととできることが重なった」と振り返った。中学校でラグビーに出合った酒井さんは、「先輩に誘われて入部したが、それが自分の能力が生きる競技だった」と回想。内田さんは「やりたいこととできることが同じとは限らない。自分の強みや武器は何かを見つけ、それが分かったら、とことん鍛えてください」と呼びかけた。
酒井さんは、成功に対する考えも説いた。埼玉パナソニック加入後は、故障を繰り返して3試合の出場にとどまったが、「プレーしてみると予想以上に通用すると分かり、とても意味のある3試合だった」と回顧。目標を手が届かない存在として遠ざけているのは、挑戦せず諦めてしまう消極的な姿勢だとした。
教師に転身する内田さんは、「中学校の時に素晴らしい先生に出会い、自分もその人のようになりたかった」と長年憧れた職業だったことを強調。「個性を押し出してほしい。それが将来の仕事や、自分らしく生きることにつながるはず」と結んだ。
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