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埼玉栄高校から箱根路へ【上】

 全国高校駅伝に県内最多43度の出場を誇る埼玉栄高で5000㍍の同校歴代1位記録を持つ服部翔大(32)=鴻巣市出身=と同2位の松井海斗(18)=毛呂山町出身=が、それぞれ4月から新たな舞台へ旅立つ。指導者、選手と道は異なるが、ともに東京箱根間往復大学駅伝(箱根駅伝)を目指す。

 

恩師の教え胸に指揮
立正大学駅伝監督に就任 服部翔大

4月から立正大陸上部駅伝部門の監督に就任する服部翔大コーチ=2月14日、立正大熊谷キャンパス

 

 5000㍍、13分54秒32。服部が埼玉栄高3年時(2009年)に打ち立てたタイムは、24年になっても県高校記録として今なお残っている。近年、厚底シューズの誕生もあり、好記録が生まれやすい時代となっても簡単に塗り替えられない偉大な記録を持つ服部は、4月から創部6年目の立正大(熊谷市)陸上部駅伝部門の監督に就任する。「楽しみも多いけど、監督は初めてで不安もある」と指導者としての第一歩を踏み出す。
 長距離を始めたきっかけは、意外な出来事からだった。高校1年時、同校の徳田博道監督(当時)が中距離選手だった服部を間違えて長距離種目にエントリー。「間違えられてから反骨心しかなかった」と恩師のアクシデントに闘志を燃やした。全国高校駅伝には1年時から3年連続で出場し、全国都道府県対抗男子駅伝では2、3年時に2年連続で1区区間賞を獲得した。
 日体大進学後はさらなる飛躍を遂げた。箱根駅伝では1年時から3区を走るなど、主力として活躍。3年時には主将を任され、山上りの5区で区間賞と最優秀選手に贈られる金栗四三杯を獲得し、同大10度目の総合優勝に大きく貢献した。「個の強さも大切だけど、まとまった強さがあれば勝てることを知った」と駅伝の奥深さを身をもって知った。
 卒業後は実業団のホンダ、日立物流(現ロジスティード)で現役を続けるが、疲労骨折が重なって23年2月に引退した。日体大OBの紹介で同年4月から立正大コーチに。そして、同大の中村孝生監督の定年に伴い、今年4月に監督に就任する。
 19年創部の立正大陸上部駅伝部門は、昨年の箱根駅伝予選会では32位とまだ発展途上の段階。選手の頭髪やピアスの着用は自由で、規則が厳しいとは言い難い。だが、大切なのは見た目ではなく社会人として基本の礼儀だという。「あいさつと時間だけは守れるように基本的な人間として成長させてあげたい」と人間性を重視する。
 指導する上で恩師・徳田氏の教えが軸になるという。「自分たちで行動する中で尊重するべきものは守って、選手には失敗してもいいから挑戦させてあげたい」と語った。
 目標は箱根駅伝の本選出場。「簡単ではない。箱根で必要なものは度胸で、選手たちに自信を与えないといけない」。選手時代を彩った箱根路で、今度は監督として選手を輝かせるつもりだ。

 

=埼玉新聞2024年3月25日付け10面掲載=

 

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