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埼玉県内公私立高校の学費格差は縮小傾向

高校教育無償化に向けた

国の支援と県の補助の仕組みを知ろう  

 

◆教育格差の解消に向けて

 高校はいま現在も制度上は義務教育ではありません。しかし、実際には、ほとんどの子どもが高校等に進学しており、実質的には義務教育化しています。それに伴い、親の経済状況によって学ぶ機会が奪われたり制限されたりしてはならないと考えられるようになりました。従って、国や都道府県の政策もその方向、すなわち高校教育の無償化に向かっています。

 

◆公私の学費格差は縮小

 保護者の皆さまが中高生だった時代と比べて、公立と私立の学費格差はかなり縮小しました。これを支えているのが、国の「高等学校等修学支援金(以下、国の支援)」と、埼玉県の「父母負担軽減事業補助金(以下、県の補助)」です。今回は、この二つについて簡単に説明します。

 

◆国の支援金は増額

 令和2年4月から国の支援は増額されました。
 公立高校(全日制)に通う場合、世帯年収約910万円以下であれば授業料は無償です。
 私立高校(同)に通う場合、世帯年収約590万円以下であれば、39万6千円(上限)が補助されます。この金額は私立高校の平均授業料に相当します。また、世帯年収が約590万円以上約910万円以下であれば、公立授業料に相当する11万8800円が補助され、実際に通う私立授業料との差額が自己負担となります。

 

◆埼玉県独自の補助も
 
 県の補助は、国の支援に上乗せする形で無償化を実現しようとするもので、授業料だけでなく、入学金や施設費についても補助が受けられます。ただし、これにも世帯年収による制限はあります。
 また、生徒・保護者共に県内に在住していること、生徒は県内の私立高校に通っていることという条件があります。

 

◆世帯年収による制限

 国の支援も県の補助も、今のところ世帯年収による制限が設けられており、完全無償化には至っていません。世帯年収が低いほど支援や補助は手厚くなり、逆に世帯年収が一定額を超えると支援や補助の対象から外れる場合も出てきます。
 詳しくは埼玉県総務部学事課埼玉県私立中学高等学校協会のサイトでご確認ください。

 

(教育ジャーナリスト・梅野弘之)

 

=埼玉新聞2022年4月8日付け「新中学1年生応援特集」内7面掲載=

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