【令和４年度入試情報】県内私立高校・応募状況

2022年1月17日配信

県が入試応募状況を発表
応募者は6万1086人で前年上回る

　1月15日、県は2022年度（令和4年度）の県内私立高校の入試応募状況（中間）を発表しました。調査のとりまとめは、県教育委員会ではなく、私立学校を管轄する埼玉県総務部学事課が担当しています。
　1月12日現在の中間発表という形をとっていますが、出願は早ければ12月初旬から始まっており、すでに12日までに締め切っている学校もあります。また、14日ないし15日締め切りの学校も多いため、今回の発表は最終的な応募状況にかなり近い数字と考えて差し支えないでしょう。

　高校募集を行う全日制は47校あり、総募集人員は1万4535人（前年度比32人増、内部進学除く）です。
　これに対し、1月12日現在で6万1086人（前年比820人増）が応募しています。公立私立を合わせた全日制希望者総数を上回っているのは、1人で複数の学校に応募できるなど私立特有の入試制度によるものです。

◆応募者総数トップは浦和学院
　ここで応募者総数と言うのは中高一貫校における内部進学者を除いた外部からの応募者数です。また、その学校のすべての学科やコース、入試が複数回ある場合はすべての入試回（入試日）、一般・推薦や単願・併願など複数の入試区分がある場合はそれら全てを合計したものです。

　今回発表でもっとも応募者総数が多かったのは浦和学院（3401人）です。浦和学院は募集人数800人で県内最大規模の高校です。
　募集人数640人の浦和実業、同589人の埼玉栄、同520人の花咲徳栄、同520人の叡明など募集人数の多い高校では応募者総数が2000人を超えています。
　栄東は内部進学者が多いため外部募集は120人と少数ですが応募者総数は2713人となっています。開智も高等部の募集は220人と少なめですが応募者総数は2214人に達しています。いずれも公立上位校との併願受験者が多いためと考えられます。

【応募者総数の多い主な高校】
１浦和学院　3401人
２浦和実業　3364人
３栄東　　　2713人
４花咲徳栄　2494人
５早大本庄　2406人
６埼玉栄　　2396人
７開智　　　2244人
８叡明　　　2234人
９山村学園　2063人
10川越東 2021人

以上が応募者総数2000人を超えている高校です。

※各校の入試応募状況は→こちら（リンク先は埼玉県学事課ＨＰ内）

◆倍率は参考程度に
　公立の場合は、（応募者数÷募集人員＝倍率）となり、この場合の倍率は実質倍率であり、入試難易度を表す指標にもなります。
　しかし、公立入試ではほぼ募集人員どおりの合格者しか出さないのに対し、多くの私立入試では、募集人員を上回る合格者を出しています。また、多くの高校では、事前相談などである程度合格の見込みを持った人が受験生の大半を占めています。
　したがって、私立入試における倍率は名目倍率と言ったほうが良く、参考程度に見ておけばいいでしょう。もちろん、倍率が競争の激しさを表す実質倍率を示す高校や、そのような入試区分を持つ高校もありますが、埼玉県私立の場合、それは少数です。

◆22日は受験生大移動、ゆとりの行動を
　県内私立高校の入試日は、学校間の申し合わせにより1月22日からと決まっています。（都内の一部私立もこれに合わせ、埼玉県生を対象とする入試を22日から行います）
　初日となる22日は、高校募集を行う47校のうち、慶応志木、淑徳与野、東邦音大東邦第二を除く44校がいずれかの区分の入試学力検査等を実施します。翌23日は春日部共栄、川越東、星野、本庄第一など9校を除く38校が実施されます。24日はかなり減りますが、それでも16校が実施します。

　22日、23日は全日制高校を目指す受験生がそれぞれの学校に向かいます。たまたま今年度は22日が土曜、23日が日曜となっていますので平日のような電車の混雑はないでしょう。在校生も入試当日は自宅学習となっており登校しません。ただ、それでも数万人の受験生がほぼ同時間帯に大移動するので、一定の混雑は避けられません。
　コロナ禍ということもあり、車での送迎をお考えのご家庭もあるかと思われますが、その場合、学校周辺での交通渋滞も予想されますのでご注意ください。
　説明会や相談会等で何回か訪れている方がほとんどかと思われますが、その時よりも少し余裕をもった行動予定を立てられたほうがいいでしょう。

（教育ジャーナリスト　梅野弘之）

＝「埼玉新聞社　高校受験ナビ」オリジナル記事＝

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