2024年4月18日配信
公立入試情報、見るならここ
絶対に押さえておきたい2つのサイト
❶埼玉県教育委員会
❷埼玉県立総合教育センター
入試は「情報戦」です。最後にものをいうのが学力であるのは言うまでもありませんが、それ以前に、情報をどれだけ持っているかが合否をも左右します。その意味で情報の戦いでもあるのです。
公立入試に関する情報で絶対に押さえておきたいのが、埼玉県教育委員会が発信する情報です。県の公式発表なので、最も信頼できる情報です。これさえ押さえておけば、他は要らないとさえ言えるものです。
また、埼玉県立総合教育センターが発信する情報も必ず押さえておきたい一つです。教育委員会の発表と重複する部分もありますが、各学校が実施する学校説明会に関する情報や、過去3年分の入試問題とその分析・解説など独自の情報も充実しています。
パソコンやスマホ、タブレットなどでお気に入りに登録し、必要に応じてチェックするようにしましょう。
これは見逃せない 7つの重要情報
4月 入試実施状況【確定版】
前年度(令和6年度)入試の総括(まとめ)が発表されます。平均点もこの時に発表されます。
5月 出題の基本方針
入試問題の出題方針や出題範囲が5月下旬に発表されます。特に大きな変更点はないと考えられますが、チェックしておきましょう。
また、「学校選択問題」を実施する学校も合わせて発表されます。令和6年度は県立19校、市立3校、合わせて22校でした。
6月 生徒募集人員一覧
各公立高校の募集人員が発表されます。
全体の募集人員は、中学校卒業予定者数に合わせて増減します。
募集人員の増減は倍率に影響します。一般的には募集人員が増えれば倍率は低下し、募集人員が減れば倍率は上昇しますが、実際の動きはさまざまです。
ある学校の募集人員やそれに伴う倍率の変化は、近隣の学校にも影響します。
令和7年度入試がどのような動きになるかを予測するための最初の情報が募集人員の発表です。
7月 入学者選抜実施要項・要領
令和7年度入試がどのような形で行われるかを示した非常に重要な資料です。
受験生からしばしば入試の仕組みについて質問がありますが、これを読めば、ほとんどのことは解決します。必要に応じていつでも参照できるようにしておきましょう。
私立高校の募集要項については、決定時期が学校ごとに異なりますが、例年9月中までには発表されています。各校のホームページなどで確認しましょう。
7月 各学校の選抜基準
これも非常に重要な資料です。各学校の詳しい選抜方法が示されています。
選抜の基本的な仕組みはすべての公立学校において共通ですが、具体的な方法や選抜手順は学校ごとに異なるので、それについて説明しています。
学力検査と調査書とをそれぞれどのくらいの割合で見るか、調査書の内容はどのように評価(得点化)されるかなどが詳しく書かれています。
10月 第1回進路希望調査結果
各中学校では年に何度か進路希望調査が行われますが、10月1日時点で集計された全県的な調査結果が例年10月末に発表されます。
受験生の皆さんは、ここで初めて倍率を目にすることになります。「いよいよ受験が迫って来たか」と緊張感が走る瞬間です。
この調査は、夏休みを終えて間もない時期に行われます。この時期だとまだ志望校が固まっていない人も多く、また、模試などもあまり受けていないので自分の実力が把握できていない人も少なくありません。したがって、知名度の高い学校の倍率が高くなりがちです。令和6年度ではこの時期3倍を超えた普通科が1校、2倍を超えた普通科が7校ありましたが、実際の入試では2倍以上の学校はありませんでした。高倍率に驚いて志望校を下げないほうがいいでしょう。
1月 第2回進路希望調査結果
12月15日現在で集計された結果で、発表は1月中旬となります。
三者面談も終わり、調査書に関係する学校の成績もほぼ判明し、模試の成績なども蓄積されているので、第1回調査と比べると、実際の出願にかなり近い倍率が出ると予想されます。
最終的に志望校を決める際の重要な資料となります。
(教育ジャーナリスト・梅野弘之)
=埼玉新聞2024年3月8日付け「新中学3年生向け 入試対策特集」内3面=
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