2022年7月29日配信
全体分析・教科ごとの結果と解説を
過去問学習に役立てよう
埼玉県教育委員会は7月28日(木)、「令和4年度埼玉県公立高等学校入学者選抜学力検査」(公立入試)の結果及び解説についての資料を発表しました。
埼玉県立総合教育センターホームページ
令和4年度入学者選抜学力検査結果(令和4年2月実施)
令和4年度(前年度)の公立入試に関しては、問題、正答と配点、平均点などがすでに発表されています。
問題、正答と配点は学力検査当日に発表されました。
平均点は4月28日、「令和4年度埼玉県公立高等学校入学者選抜実施状況」の中で発表されました。
今回発表された結果及び解説は、これまでの発表より、さらに詳しい内容となっています。
今後皆さんが受験勉強(特に過去問学習)を進めて行く上で、参考になる資料なのでぜひ一度目を通しておいてください。
◆ 全体分析の見方
今回発表は大きく二つに分けられます。
一つは全体分析、もう一つは教科ごとの結果と解説です。
全体分析は、前述の「令和4年度埼玉県公立高等学校入学者選抜実施状況」と重複する部分もありますが、新たに標準偏差や得点分布グラフなどが加わっています。
これらを見ると、平均点だけでは分からない受験生の傾向・特徴が見えてきます。
たとえば、同じ平均点50点でも、50点付近に大勢集まった結果という場合もあれば、よく出来た人とあまり出来なかった人とに大きく分かれ、結果としては50点だったという場合もあります。
やや専門的な面もありますから、よく分からないことや疑問に思ったことは、中学校や塾の先生方に聞いてください。
◆ 小問ごとの正答率を見る
次に、教科ごとの結果と解説があります。
教科ごとの結果では、まず小問ごとの正答率・通過率等の表が見られます。
4年度入試では、平均点を大きく下げた教科が多かったわけですが、その原因となったのは具体的にどの問題だったのかが、この表を見ることで明らかになります。
正答率が90%を超えている問題から、10%以下の問題までさまざまです。
一般的には、90%を超えている問題は平易な問題、10%以下の問題は難しい問題だったと言えます。
目指す学校の難易度(レベル)にもよりますが、90%を超える問題は確実に点数につなげなければならない問題です。一方、10%以下の問題は、最上位の一部の学校を別とすれば、出来なくても合否には直接は響かないと考えられる問題です。
◆ 所見と解説を見る
教科ごとの結果では、小問ごとの所見と解説が見られます。
市販の問題集の「問題解説」に当たるものです。
まず、それぞれの問題がどのような力を見ようとしたものなのか(出題の意図)が示されています。これを見れば、入試で求められているのがどのような知識や技能なのかが分かります。
教科によっては誤答の例なども示されています。
また、どのような点に注意して学習したらいいか、どのような理解を深めればいいかなど、今後の受験勉強に役立ちそうな情報も示されています。
今回発表された資料は大変有益なものですが、中学生には難しい部分もあります。
それぞれの数字や文章をどのように解釈すればいいのか、また今後の勉強に具体的にどう活かせばいいのかなどについては、学校や塾の先生方にアドバイスしていただくようにしましょう。
(教育ジャーナリスト 梅野弘之)
=「埼玉新聞社 高校受験ナビ」オリジナル記事=
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