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【高校野球】シード16校 戦力分析(2)

Bシード
市川越

130㌔台後半の直球と粘り強さを武器にする市川越の藤井

 

左右の二枚看板軸

 昨秋から新監督が指揮を執り、初めての夏を迎える。今春の県大会では4試合中3試合が1点差での勝利と接戦をものにできる粘り強さがある。
 守りからリズムをつくるチームだけに、エースの左腕関と右腕藤井のタイプが違う二枚看板が軸になる。関は120㌔台と球速はないものの、制球力と緩急で勝負する。今春に急成長した藤井は、130㌔台後半と球威で押して相手打者を抑える。「(春で)メンタル的に粘り強くなった」と室井監督が評価するように劣勢の場面でもタフな投球ができる。捕手田島のインサイドワークでうまく試合を組み立てたい。
 打線の軸は、1番畠山と3番南の2年生コンビだ。積極的なバッティングでチームに勢いをつけ、勝負強さを備える5番村田、6番当麻ら3年生で得点を重ねる。

 

Cシード
花咲徳栄

総合力で王座奪還

 例年、花咲徳栄にはチームを象徴するスター選手が存在するが、今年はいない。だからこそ、岩井監督は「全員に期待している」と束になって2019年以来の頂点を狙う。
 チームの軸は、エース金子。メンバーで唯一の昨夏経験者だ。最速145㌔の直球と切れ味抜群のスライダーを決め球に三振の数を重ねる。鈴木、熊倉、飯島ら2番手以降の奮起も必要不可欠となる。2年生捕手の柴田が投手陣の持ち味を存分に引き出す。
 打線は、例年のような強打はなく2年生中心になるが、3年生の奮起が求められる。身長187㌢、大型外野手の3番藤田は長打力が持ち味で、5番前田、7番上田、8番山田はつなぐ意識が高い。ただ、今春は勝負強さを欠いただけに、夏に向けてどれだけ修正できているか。

 

Dシード
星野

守備を磨いて自信

 守備力に磨きをかけ、守りの野球に自信が備わった。「ノック週間」と銘を打ち、2週間の特守を行った。毎日、内野は150球、外野はフライを100球捕ることを義務付けた。飯野監督は「センターライン中心に良くなってきた」と、選手たちの成長を実感する。
 チームをまとめる主将の三浦が、攻守の大黒柱を務める。167㌢と小柄ながら、小技、長打などオールマイティーな能力を持つ。4番を任されそうな原田も勝利の鍵を握る。「打ってくれれば勝利を引き寄せる」と、指揮官の期待も大きい右の長距離砲だ。
 投手はエース右腕の浅見に託す。変化球でカウントが取れ、内角を強気に攻められる制球力が武器。左投手がいない課題は残るが、三浦、中園ら継投で先制逃げ切りの展開を築きたい。

 

Dシード
川越東

エース復帰し万端

 7大会ぶりのシードを獲得し、夏に乗り込む。けがで春は温存していた、エースの左腕伊藤が完全復帰。一昨年の秋、1年生にして浦和学院相手に初先発、7回5安打2失点の好投を見せた経験を持つ。野中監督は「順調に来ている。やれないことは口にしない。平常心で臨む」と初戦に向けて気を引き締めた。 ともに180㌢超えの捕手白水との大型バッテリーがチームの中心。春季大会で活躍した2年名取、津村に加え、3年福島基も控えており、投手陣が豊富だ。
 打線は経験豊富な1番種田と2番神保が引っ張る。高い出塁率と巧みな走塁で、どれだけ流れを呼び込めるか。長打が絡めば、3番小林、4番白水、5番大野でビッグイニングも狙えそうだ。攻守ともに厚みが増し、準備万端整え夏を迎える。

 

=埼玉新聞2022年7月4日付け7面掲載=

 

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